農園長の加藤さんです。黄色いカートにいちごを積んでいきます。
収穫作業は、いちご狩りの感覚で、「簡単」な印象を持っていました。ですが、なめてはいけません。本当に難しいんです!!まず、いちご狩りのように、しゃがんで摘もうとしたら『後ろのいちごを傷つけてしまうよ』と注意を受けました。私は右側の列を収穫していたのですがふっと左を見ると、私のお尻で左側のいちごが窮屈そうにしていました。でも、この狭い通路でどうしたらいちごを傷つけず、収穫できるのか?と考えていたら、『中腰で収穫すればいいんだよ』と加藤さんが教えてくれました。
なるほど!と、早速やってみました。確かに、中腰だといちごに体の一部が触れる事なく、傷つけないで収穫ができます。加藤さんが腰にサポーターを巻いていた理由がやっとわかりました。この体制で毎日作業をしたら、腰が痛くなってしまいますよね。
収穫する姿勢をやっと理解したものの、次に思い出したのは、『いちごはとても繊細なので、何度も触れると商品にならなくなってしまう』との言葉。そこで、あまり触れないように収穫しようとすると・・・茎が一緒にくっついてきてしまったり、茎を避けて摘もうと思ったら何度も果実に触れてしまったり・・・。隣で加藤さん達がどんどん収穫する中、簡単だと感じたことを恥ずかしく思いました。
そこで、まずは果実を傷つけないように、ゆっくりでもいいから丁寧に収穫することに。ですが、大変なのはここからです!収穫後のカートへの並べ方次第で、果実を傷つけず、いい状態で車まで運ぶ事ができます。とはいえ、あまり触れてはいけないので、収穫してカートに入れるその瞬間、どのようにいちごを並べるかを判断することが大変なのす。ちなみに、私が並べたいちごはこちら。隙間が多く、少しの振動でグラグラ揺れてしまいます。
いちご狩りの時は、何も考えずに収穫し食べていますが、これは、消費者にお届けするいちご。
丹精込めて作ったものを、一番美味しい状態で食べて欲しい、と言う加藤さんの思いが詰まったいちごです。
加藤さんのいちご農園
株式会社秀農場
愛知県まつのベジフルサポーター
ジュニア野菜ソムリエ
菅野広恵でした。