まつのベジタブルガーデン

栃木県ミラクル!色鮮やかなビーツの魅力

まつのベジフルサポーターレポート

みなさま、こんにちは。栃木県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエの黄千純(ふぁんちょんすん)です。

今日は栃木県小山市でビーツを育てている生産者さんをご紹介します。

ビーツは日本ではまだまだ馴染みのない野菜かもしれませんね。私は料理教室でロシアの伝統料理「ボルシチ」を作った時に、初めてビーツを知りました。でも、その時に使ったものは缶詰のビーツで、生で販売されているものを店頭で見かけことがありませんでした。

ビーツは古代ローマ時代にすでに食用とされていたそう。そこから地中海沿岸に広まり、16世紀にはドイツで栽培されたと言われている歴史ある野菜です。最近ではその栄養価の高さが世界中で注目されており、「奇跡の野菜」とも呼ばれるほど!スムージーやアイスクリームといった女性に人気のメニューも続々と開発されています。そんなホットな野菜「ビーツ」にいち早く注目され、栽培を開始したのが栃木県小山市の田村浩之さんです。

田村さんは、「栄養価の高いビーツをもっと広く大勢に知ってほしい!そして、どうせ作るなら安全・安心なものを!」と、栽培方法にとことんこだわり、農薬を使わずにプランターで大切に育てています。なぜ、畑でなくプランターで作ることになったのか…それは、土の問題でした。田村さんが借りた畑は以前は農薬が使用されていたので、現在農薬を使っていないとしても土の状態はわかりません。自身の納得のいく安全な土を独自のルートで購入し、ハウスの中でプランターで1つ1つ育てています。

最初に種を24時間水に浸して柔らかくして発芽しやすい状態にし、育苗トレイを使って種植えをします。種を播いてから10日前後で発芽し、しっかりとした根が生えます。

(奥がビーツ。手前はスイスチャード)

この後、間引きをしながら1度目の植え替えです。田村さんこだわりの土とビーツの苗を12㎝のポリポットへ植え替えます。ご覧ください!この芸術とも言える根っこ。

土に植えた状態だとわからない根の様子も、こうやって出してみることでその成長度合いを確認できます。田村さんがビーツを育てる上でもっとも大切にしていること、それは、根っこの『健康』と『成長』です。最初の段階で根がしっかり張っていることが、元気で立派なビーツが育つ条件なのです。

どのビーツもしっかり根が張っていることを確認して植え替えます。

植え替えて40〜60日程度全体の大きさが20〜30㎝程度までこのポリポットで育てます。ここで小さな実ができていることと根っこが充分に発達していることを確認し、2回目の植え替えを行います。こちらが2回目植え替え時期の写真です(↓)。土と根っこが溶け合っているように見えませんか?そして、根っこもビーツを連想させるピンク色になっています。

この後は、天候に配慮しながら水や肥料を与えます。肥料は牛フンを使用しているそうです。こうして大切に丁寧に育てられたビーツは、90日間で約160g〜200gの大きさになります。しかし、「もっと育ちそうだな」という場合には田村さんが毎日じっくり観察し、パーンと張りのある丸々とした大きなビーツになるまで収穫を待つそうです。

こうやって手間ひまかけられて育ったビーツは張りがあって、綺麗なピンク色をしています。見るからに生命力を感じる立派なビーツ。土から出したものを手にとってみて、そのずっしりとした重みに言葉にならない感動を味わいました。

帰宅後、早速田村さんのビーツをスムージーにして飲んでみました。生のビーツを切って少し味見してみましたが、びっくりするほど甘いです。凝縮された自然な甘みの中に、赤い色から連想するような若干のえぐみも感じられます。食感は大根よりは水気がなく、かぶよりは少し固めです。

『ミラクルビーツのスムージー』

ビーツ100g
水180ml
レモン汁スプーン1杯程度
牛乳はお好みで

上記の材料をミキサーに入れて撹拌するだけ。ビーツの量で鮮やかな赤にも淡いピンクにも情緒的な紫にもなります。食べ物や飲み物でこのような鮮やかな色が出るのは楽しいですし、この色から連想させる味や香りにわくわく感がありますね。この独特の赤い色素に強い抗酸化作用があり、アンチエイジング効果があります。風邪の予防にはもちろんのこと、がん予防にも効果があると言われています。ビタミンCも含まれていますのでシミやシワ、お肌の老化防止にも効果が期待できます。また、葉酸が多く含まれますので、新しい細胞組織を作ったり、皮膚粘膜の増強に役立ちます。

夕食には、久しぶりにロシア伝統料理のボルシチを作ってみました。

こちらは圧力鍋に牛肉の塊、赤ワイン、コンソメ、ビーツ、玉ねぎ、じゃがいも、セロリなどをすべて加えて、15分圧力あをかけて煮込むだけ。ビーツはとても簡単に調理できる野菜で、ポタージュや鶏肉のトマト煮込みに入れることでコクが増して、一段と深みのある味わいに仕上がります。ぜひ一度お試し下さいね。

田村さんのビーツは地方発送も可能で、ビーツのアイスクリームなどもあるそうです。ぜひ、お問い合わせください。

栃木県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエの黄千純でした。

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