まつのベジタブルガーデン

佐賀県選んで贈る!感動のぶどう「樋口果樹園」

まつのベジフルサポーターレポート

みなさま、こんにちは。佐賀県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエ、食育マイスターの前田成慧です。

佐賀県の西部に位置し、古くは焼き物「古伊万里」の積出港として栄えた伊万里市で、「一生に一度は食べたい!!」と思わせるぶどうを栽培している樋口果樹園様を訪ねました。

伊万里市南波多町は温暖な気候と山間地区を利用した果樹栽培が盛んな土地。『フルーツの里』と銘打つほどで、毎年初夏には梨やぶどうの観光農園とフルーツショップが大盛況となります。まさに今が旬のフルーツの王国です。

樋口果樹園を訪れると、看板ヤギのサクラちゃん(1才未満)とハナちゃん(10才)が出迎えてくれました。

樋口果樹園は、現在3代目の樋口久俊さん、由美子さんご夫妻が営む果樹農園。栽培農園から観光農園に転換したのは平成13年で、梨の観光果樹園から始めました。梨は65アール、ハウスぶどう30アール、トンネル露地栽培(雨避けのビニール屋根付、ビニールで囲まないので風通しがよく露地栽培より温度が高くなる)24アール、みかん(麗紅)16アール、きんかん10アールと広い敷地を有し、栽培から販売まで全て自社で取り組んでいます。

ぶどうは、シャインマスカット、伊豆錦、もこもこキング(バイオレットキング)の他は、コトピー、ほほえみ、マイハート、クイーンセブン、雄宝(ゆうほう)、瀬戸ジャイアンツなどを栽培。ぶどうのハウスの入口を開けると…

わっ!!と思わず声がでてしまうほど、整列したぶどう達が拡がっています。こちらは6月中旬の様子。これから約1ヶ月かけて、紙の袋が掛かっているぶどうに透明の袋へと掛けなおす作業を行います。下の写真は透明の袋に掛け替えた風景(7月下旬)です。

木漏れ日が当たり美しく輝いていました。とても大粒な房からみずみずしさが伝わってきます。

こちらは『シャインマスカット』。マスカット・オブ・アレキサンドリアの血をひく「安芸津21号」と甲斐路(かいじ)の血をひく「白南」を掛け合わせて生まれた2006年に品種登録された新しい品種です。酸味が少なく甘味が強いのが特徴、渋みが無く香り高いジューシーな早生品種です。皮ごと食べられる種なしの白ぶどうです。8月中旬には成熟します。

紫の色の濃いこの葡萄は、『伊豆錦(いずにしき)』。巨峰とカノンホール・マスカットの交配品種で、果肉が大きく糖度の高い品種です。皮はやや固く、歯ごたえがあります。

『伊豆錦』は種なしぶどうですが、時々種が入っていることも。7月下旬に伺った時はまだ成熟しておらず、8月に入ってから収穫スタート、9月頃が熟期の葡萄です。

そして、樋口果樹園の最大の目玉!『もこもこキング』がこちらです。果肉の先の方がもこもことしているのが分かりますか?もこもこキングとは樋口果樹園さんが名づけて商標登録している名称で、品種は『バイオレットキング』です。7月下旬はまだ熟期になっておらず収穫はできませんでしたが、これから旬を迎えます。

日持ちが良く糖度は23度まで達することもあり、とてもジューシーな味わい。大きな粒は30g以上にもなるそう。もこもこキングはウインクとシャインマスカットの交配品種です。写真はあと2週間で熟期となりますので、やや軸中心部に色がついていませんが、九州など温暖な地区では夜間の冷え込みが少ないため色づかないとのこと。本来の薄紅色のバイオレットキングと全く違った品種のように見えますが、味わいは甘味引き立つ濃厚な風味があります。

この『もこもこキング』を求めて遠方より毎年訪れる方もいるそうで、県外から来られた90代男性は「美味しい!生きてて良かった!!」と言われたそうです。「毎年暑い中でも来園してくださるお客様の笑顔や嬉しい言葉にやりがいを感じます」と樋口さんご夫妻。

あまりに美しいぶどうの棚だったので動画に撮りました。木漏れ日とたくさんのぶどうたちに癒されます。

ところで、ぶどうの軸の部分ですが、お気づきでしょうか!?ぶどうの軸の部分に「赤いバラ」と「青いバラ」がついています。これは1キロ価格が一目でわかるようになっています。赤は1キロ5000円、青は1キロ3000円、リボンなしが1キロ2000円。樋口果樹園のステキなところは、お客様に必ずスタッフがついて行き、ぶどうの美味しさを見極めながら(樹によって味が違うため、試食して確認できます)、自分で選んで収穫し、贈答用として購入できるところです。
下の写真は1キロがもっとお高い「ゴールドのリボン」です。かなり立派なもこもこキングも見つけてしまいました。自分でリボンを探しながら選べるのが楽しいですね。
もこもこキング
 軸の部分が黄緑色から少し茶色かかって、上の方のぶどうの実が少し黄色く色づいた(シャインマスカットの熟した印)状態が、まさに味が乗っている証拠。

ブドウ棚に赤いバラと青いバラを見つけて、このぶどうの方が美味しそうだ、こっちのぶどうの樹はどうかな?と、ワクワクドキドキが伴う収穫体験です。人に贈るのですからお客様も真剣です。

私も収穫してみました。ぶどうの収穫は初めてで、とても大きく驚きの重さ。1つの房が1.6キロ以上もありました!4Lサイズでも1.2キロなので、これまでスーパーやデパートで出会ったどのシャインマスカットよりも房のボリューム感が抜群です!

ずっしりと重く、カゴの中に入れると赤ちゃんを抱きかかえるように大事に運ばなくては!という気持ちになります。生産者の方々が我が子のようにひとつひとつの房を大切に育てているからこそ、粒も房も大きくて綺麗で立派なぶどうができるのではないか…と感じました。
 
これから旬を迎えるぶどうたち。直接自分の手でもぎ取って食べられる幸せ、これはなかなか味わえません。「『全国探してもバラのリボン付ぶどうなど無いよ。一生に一度はこんな立派なぶどうを贈る機会は必ずあるよ』とお客様に言われたことがある」と、お客様の喜ぶ姿を思い描きながら栽培している樋口さんご夫妻は果樹を愛する情熱に満ちていました。果樹園全体の整頓された姿や樹や葉、実の手入れの徹底された姿が物語っていました。

干しぶどう専用のぶどう棚もあり、ぶどうにはお客様の名前が貼ってあります。私も白と赤の2種のぶどうをキープしてきたので、9月下旬に受け取りに行きます。これもお客様がワクワクすることの一つですね!

さて、持ち帰ったシャインマスカット、樋口さんが「美味しい食べ方は小さなぶどうの果実は冷凍して半解凍のものが美味しい!」と教えてくださったので、早速アイスキャンディーにしてみました。

冷凍のぶどうの果実、冷たいシャリシャリ感が暑い夏を涼しくしてくれること間違いなし!

『ふれあい農園 樋口果樹園』のぶどうの収穫は9月中旬まで。
 
8月20日~10月15日の期間は、梨の収穫体験もできます。 袋掛けしていないのは観光農園ならでは。

【食育メモ】
ぶどうは房の上の部分から熟すので、下の方に比べ軸に近い部分が甘く、糖度が高いのをご存じでしょうか?粒においては軸より遠い先の方から熟し、色づきも良く甘いのです。樹では、根に近い方が味が乗っていると言われています。一つの房でも味の違いがあるぶどう。食べ比べて楽しむのも一興です。


よ~く冷やした旬のぶどうで暑い夏を元気に乗り切ってくださいね。
佐賀県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエ、食育マイスター前田成慧でした。

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