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毎月1回、朝8時から実施する「まつの塾」。第11回目となる9月は果実部 杉﨑部長による果物塾を開催しました。
タイトルは『秋の味覚の果物総論』。
食欲の秋、果物の秋。心躍るテーマです!
しかし・・・冒頭、杉﨑部長が話し始めたのは「果物を食べなくなった日本人」について。
「欧米では果物は食の必需品になっていますが、日本では食後のデザートに少し食べる程度。それでも年輩の方たちは果物を比較的よく食べますが、特に若い世代の『果物離れ』が深刻です」
FAO(国連食糧農業機関)の2009年の調査によると、日本人の果物消費量は176カ国中127位。1人あたりの1日の摂取量は欧米の1/3~1/2しかなく、先進国で最低クラスなのだそうです。
では、なぜ若い人たちは果物を食べなくなってしまったのか?
「値段が高い、食べるのが面倒など理由はいろいろと言われていますが、『味のバラツキが大きい』ことも原因の一つではないかと思います。
例えば学校給食。予算の制約もあり、仕入れは味よりも価格優先になりがちです。でも、子どもたちは一度美味しくないものを食べると、それが果物だと思ってしまう。そうすると、大人になっても自分で果物を買おうとは思いませんよね。
そうした状況を克服するために、果物の産地は糖度を高める技術を開発するなど、相当な努力をしています。『食べるのが面倒』を解消した例が、今日の試食にもある種無し巨峰ですね」「種をなくすには『ジベレリン』という薬剤による処理を開花前に1回、開花後にもう1回。合計2回行い大変な手間がかかります。でも種があると敬遠されますから、種無しの生産が増えているのが現状です。
ただ、開花から収穫までの日数は種無しの方が短く、種有りの方が樹に成っている期間が長い。その分、味も乗りやすいです。食べやすさを取るか、味を取るかということですね」
現物を前に、実際に試食しながらの講義。知識が感覚として身体に沁み込みます。
「人が便利な方に流れていくのは、こうした知識を知らないからというのも大きいと思いますね」と松野社長。
「そこをまつのがきちんとお伝えし、『まつの幸せフルーツボックス』のアイテム等にも反映させていく。そうした努力を我々もしていかなくてはいけないと思います」
買い物代理人とは、お客様のニーズに応えるだけでなく、野菜・果物の本当の美味しさを知って頂くための活動も大切な役目。自分たちの役割を改めて考えた講義でした。
『野菜に強いまつの』から『果物にも強いまつの』へと、杉﨑部長の知見を受け継ぎ、進化してまいります。