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北海道のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエの福島陽子です。
前編に引き続き、北海道石狩の有機農家 有限会社大塚ファームの有機ほし甘いもをご紹介致します。昨年10月下旬に収穫され貯蔵庫の中で熟成されたさつまいもは、11月下旬からほしいもに加工されいよいよ製品化されます。
大塚ファームでは、さつまいもやミニトマトなどの農産物だけでなく、ほしいもなどの加工食品も有機JAS認定を取得し、農園内の自社工場で製造を行っています。
品種はタマユタカ、紅はるか、紅あずま、パープルスイートロード、シルクスイート、安納芋、雪中ほし甘いもなど7種類の有機栽培のさつまいもが熟成され次第、順次加工し販売されます。それぞれの特長を楽しめるラインナップも魅力の1つです。
大塚ファーム代表取締役副社長の大塚早苗さん。
「さつまいもが糖化してくるまで1ヵ月かかりますが、甘みがのりやすい品種とのりにくい品種があります。甘みののりやすい品種から加工し、ちゃんと甘みがのっているか糖度を計って確認してから加工を行っています。」
取材日は、「紅はるか」のほしいも加工が行われていました。ねっとりとした食感に甘みの強い品種。しっとり系のさつまいもは早い時期に甘みが乗りますが、ほしいも専用品種のタマユタカは出来れば1月まで寝かせたほうが甘いそうです。
12月上旬、大塚ファームのほしいもの加工場を取材しました。加工前のさつまいもを洗浄機で洗浄し、土をどんどん落としていきます。
綺麗になったさつまいもは、重ねたバットを大きな蒸し器にセットし、やわらかくなるまで蒸します。下段のバットには大きめのおいもを入れるなど気を配られていました。
大塚ファーム社員の皆様の熟練の手捌きで、スピーディーに沢山のさつまいもの皮が剥かれていきます。
大塚ファームでは、1日に450~500kgのさつまいもを加工し、皮を剥き乾燥させるなどして最終的には約100kgの重量のほしいもが出来上がるそうです。
皮むきの道具には、ほしいも専用の皮むき鎌が使われていました。道産子の私には馴染みのない道具でしたが、ほしいも生産が盛んな茨城県などではホームセンターにも置かれているポピュラーな道具なのだそうです。
皮を剥いたさつまいもは、ほしいも専用スライサーで1cm位の厚さにスライスします。ピアノ線でさつまいもがピラピラとスライスされます。
スライスされたさつまいもは、乾燥機に並べられ、一晩かけて干され、この工場内でパッケージされると、大塚ファーム有機「ほし甘いも」の完成です!
「うちは(製品に)生産者の顔と名前が出ますので、美味しくないものを売ったら信用に傷がついてしまいますので。」と、早苗さん。
有機野菜の生産者である大塚ファームは、ほしいもの加工業を始めたきっかけについて「ほしいもの加工場で働いているのは皆、夏はミニトマトなど畑で作業を行うスタッフです。冬場も社員の安定した収入を生み、通年で雇用するために考えたのが、ほしいもの加工業でした。」
冬場は雪に覆われ農産物の収穫が出来ない北海道の農家で、通年雇用のできる環境を整えた大塚ファーム。さつまいもの生産からほしいもの製品化まで、社員さん達のていねいな作業による安全で美味しい道産ほしいも。益々ファンが増えている理由がわかりますね。
様々なさつまいもの品種が楽しめるのも、大塚ファームのほしいもの魅力です。早苗さんのおススメは「タマユタカ」とのこと。タマユタカは北海道での栽培に適し、ほしいもに加工すると持ち味のしっとりとした食感と豊かな甘みが際立つ品種です。
私は「パープルスイートロード」のほしいもがヘルシーで気に入りました。アントシアニン豊富で紫色が鮮やか。女性へのお土産にいかがでしょうか。
大塚ファームのほしいもは、イオン北海道全店ほか道内の青果店で発売され、通信販売も行っています。下記のフォームにお問合せ頂くか、北海道にお住いの皆様はぜひ「有機ほし甘いも」をお手に取ってみて下さいね。
北海道のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエの福島陽子でした。