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愛知県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロの中神ルミ子です。
さて、ここはどこでしょう。ハウスの中はまるでジャングル、そして神秘的な置物、耳をすますとバリ島を思わせる音楽が流れています。
ここは愛知県田原市。このハウスを作ったのは小川政行さん。数年前にマンゴーを植えたことをきっかけに、一人でここまでの農園を作り上げました。小川さんは「まだ知らない、美味しいフルーツが世界にはあるということを知ってしまったので、色々試してみたく、集めてしまいました」と笑顔で語ります。
このハウスの中には、マンゴーが26種、ライチ11種、アテモヤ7種など、約50種のトロピカルフルーツがあるそう。
これはライチの木。私が訪問した時には実が付いていない状態でしたが、収穫直前の様子がこちら。
(画像提供:小川政行さん)
こんなにたわわに実るそうです。毎年6月辺りから実がつくそうです。国産ライチといえば、豊橋市にも生産者がいて、今年も産直売り場で手に入れることができました。生で食べるライチは香りも味も素晴らしいですね。
こちらは、アボカド「フェルテ」。
森のバターとも言われる濃厚でコク深い味わいが特徴です。フェルテは品質がよく、果実が大ぶりなのが特徴です。
小川さんに案内されるまま進んでいくと、バリ島の神様のような石像がところどころに現れ、まるで実際にバリ島にきたような感覚になります。
さて、これはピンクグヮバの実。
まだまだ青い状態ですが、実が白くなると完熟。下にポトリと落ちたものを半分に切ってもらいました。
すると、鮮やかなピンク色。そして、切った瞬間にトロピカルでフレッシュな香りが鼻を刺激します。この光景を思い出すだけで、香りが漂ってくるような気がするほど脳に記憶されました。
見つけました!スターフルーツ。
品種名は「紅蜜」。果実を横から切ると星型をしていることから英名で「スターフルーツ」と呼ばれています。
これはミラクルフルーツの実。
皮を破って飴のように2~3分舐めてから、レモンを食べると本来酸っぱいはずのレモンが甘くなる、という不思議な実です。小川さんは、このミラクルフルーツの横にレモンを植えたそうです。両方の実がつくのが楽しみですね。
進んでいくと洞窟の入口のようなオブジェが。
これも小川さんの手作りです。中に入ると、両脇にはトロピカルフルーツたち。
奥にはバリ島の三大神が鎮座していて、なんとも不思議な空間でした。
これはホワイトサポテ「モルツビー」というミカン科のフルーツ。
小川さんによると、アテモヤのような味だけど、ちょっと苦味があるそうです。
続いて「ノニ」の花。
これが一つの実になるのではなく、このぶつぶつになっているところが一つ一つ大きくなっていくそうです。実が付いたところを見てみたいですね。
バナナの木もありました。
アイスクリームの味がすると言われるアイスクリームバナナ、りんごのような味がするバナップルなど。バナナの木の成長は早く、4ヶ月でハウスの天井まで届いてしまうそうです。
これはジャポチガバ。
四季成りということですが、残念ながらちょうど今が一番実が付いてないとのこと。実がつくとこのようになります。
(画像提供:小川政行さん)
木の幹に直接実がなるフルーツ、というのは珍しいですね。劣化が早いので流通しにくいそうです。
時にはこんなスポットも出てきます。
神聖で心が洗われる気がしました。
ちょっと変わった形のこの実は「ピタンガ」。
種類はカワハラブラックです。一見カボチャのような形に見えますが、とても柔らかくそっと持たないとすぐに潰れてしまいます。完熟は市場にも出回りにくいそうです。
最後はアテモヤ。
アテモヤは世界三大美果(ドリアン、マンゴスチン、チェリモヤ)のチェリモヤとバンレイシ(釈迦頭)を掛け合わせたもの。アテモヤは実がつき始めてから収穫できるまで半年くらいかかるそうで、これはまだまだ収穫できない状態ですが、この先食べるのが楽しみですね。
今回、小川さんのハウスで今の時期に実がついているものを中心にご紹介しました。時期によってはまた違ったフルーツが実って、四季折々楽しめます。10月から始まる田原市企画の「たはら巡り~な」でトロピカルフルーツのジャングル探検ツアーがあります。小川さんは昼間は葱農家として働き、仕事が終わった夜のみツアーとして解放する予定だそう。
趣味から始めたことが、ここまで大きくなり、ツアーも組まれることになりました。この地域の新たなパワースポットとなることを期待します。日本で楽しめるバリ島とトロピカルフルーツ、一度体験してみてはいかかがでしょうか。
愛知県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロの中神ルミ子でした。