まつのベジタブルガーデン

長野県高原で育つフルーツほおずき「太陽の子」

まつのベジフルサポーターレポート

こんにちは。
山梨県のまつのベジフルサポーター
ジュニア野菜ソムリエ・パンアドバイザーの村上由実です。

7月のある日、多くの地点で猛暑となった暑~い山梨県を飛び出し、お隣長野県の原村へ行きました。

早速ですが、この花、何の花か分かりますか?

都心のデパートでは「高級フルーツ」として販売されているものです。

実はこれ、「フルーツほおずき」なんです。
その中でも特に糖度が高いと言われている「太陽の子」の花です。

「ほおずき」というと観賞用の赤い実を想像する人も多いと思います。

しかし、ヨーロッパなどでは古くから栄養価の高い食用として親しまれています。

ビタミンAやベータカロテンが含まれ、鉄分も食物繊維も豊富!
美容に良いことだらけのスーパーフードとして、近年日本でも注目を集めています。

南米原産の「フルーツほおずき」ですが、標高1,000メートルを超える長野県原村は、その栽培好適地として盛んに栽培されています。

そんな中、この日訪問したのは、この近辺ではかなりの有名人「ぶっちー」こと「農園縁側」の池渕崇さんの畑。

池渕さんのこだわりは「土」!
より良い土を求めて研究を重ねながら栽培期間中農薬不使用のニンニクやトウモロコシ、珍しいトマトなど、たくさんの野菜を栽培している生産者さんですが、その中でも「フルーツほおずき」へのこだわりは特別!

池渕さんが育てている品種「太陽の子」には、
「一口食べて恋に落ちてしまった」
近隣レストランのシェフもいるんです(*^_^*)

種まきは2月中旬。
そこから苗を大切に育て、畑への定植は5月下旬頃に行います。

苗の間隔は約180センチ。
誘引しながら育て、高さは180センチくらいまで。
それより高く成長させると、熟す前に霜が降りてしまうとのこと。

虫や動物の害はあまりないですが、誘引作業がとても大変なんだそうです。
それを怠ると、綺麗な実ができず、カビが生えたり黒くなったり・・・

成長途中の「太陽の子」を愛おしそうに見つめながら池渕さんは、話してくれました。

苗の左側にトウモロコシのようなものが生えているのが分かりますか?

これは緑肥として知られている「ソルゴー」。
横に植えることで、「防風ネット」の役割も果たしてくれます。

「フルーツほおずき」栽培で注意すべきなのは風!
台風などの突風で茎が折れてしまうのが一番怖いのだそう。

風から守るため、ハウス栽培にもチャレンジしたことがあるそうですが、できた実は、見た目は良くても味がイマヒトツ。。。
やっぱり「太陽の子」は直接太陽の光を浴びるのが良いようです(^O^)

また、「ソルゴー」は「太陽の子」収穫後もそのまま残し、畑にすき込みます。
冬の間は畑を休ませ、次の年の準備をします。
ナス科の「フルーツほおずき」に連作障害が起きないのは「ソルゴー」のおかげかもしれません。

「フルーツほおずき」の収穫は9月~10月下旬。
まさに今が旬真っ盛りです!
7月の訪問時は小さかった苗も、ずいぶん大きく成長していました。

皮が薄茶色になったところで収穫します。

鈴なりになる「太陽の子」。
こちらの収穫はまだもう少し先ですね。

収穫後は約1週間冷暗所で追熟させてから出荷。
出荷後も冷暗所に保管すれば1か月位は保存可能とのこと。

この2つの違い、分かりますか?

右はA級品として出荷できますが、左はB級品。
収穫期を少し過ぎてしまったため、皮の色が悪くなってしまいました。
とはいえ、味はA級品と変わりません!
ジャム等の加工用として出荷しています。

主な出荷先は築地市場と地元のレストランや直売所。
それから、山梨県北杜市大泉にある「ひまわり市場」。
現在「ひまわり市場」では、こんな感じで販売されています。

こんなポップを見たら、思わず手に取っちゃいませんか?(笑)

また、近隣コンビニエンスストアでも取り扱われています。
こんな珍しいフルーツがコンビニで買えるなんて・・・
原村周辺の方々は贅沢ですね(^_-)-☆

そして、試験栽培中の別品種も見せていただけました。

まずは「キャンディランタン」。

皮が薄茶色い実を見つけたので、食べてみました。

見た目は、出荷する「太陽の子」のようですが、食感は梨のよう。
でも味が薄く、甘くない・・・
お世辞にも、「美味しい」とは言えません。(^-^;
出荷できるようになるにはもう少し時間がかかりそうですが、磨けば光る原石かもしれません!

続きまして、「トマティーヨ」。

「太陽の子」や「キャンディランタン」に比べると少し大きめ。

7月の訪問時は皮もまだ青く、食べるのを躊躇してしまいましたが、今回はチャレンジ!

「太陽の子」の様な瑞々しさはありませんし、味も薄い。
とはいえ、この「トマティーヨ」実はサルサソースに使われる品種で、メキシコ料理にはかかせない存在なのだそう!
日本ではまだあまり栽培されていないようで、今後が楽しみな品種です。

早速、この日収穫した「フルーツほおずき」を切ってみました。

手前が「太陽の子」で、奥にあるのが「トマティーヨ」。
「太陽の子」が「トマティーヨ」より瑞々しいのがお分かりいただけますか?
「太陽の子」は芳醇な香りがし、南国フルーツのような甘さがあります。
しかし甘いだけではなく酸味もしっかりあるのでしつこくありません。

池渕さんによると、収穫期の序盤に獲ったものは酸味が強く、終盤に行くにつれて甘みが増すのだそう。
2016年9月上旬の「太陽の子」の糖度はなんと14度!
収穫期終盤にはどれだけ甘くなるんでしょうか・・・
楽しみです♪

「太陽の子」はそのまま食べてももちろん美味しいですが、酸味を生かしてドレッシングにしたり、サラダのトッピングにも使うのも良いでしょう。

我が家ではこんな感じでデザートに。

また、あるお店のシェフはメイン料理の付け合わせに。

みなさまならどんなお料理に使いますか?(^_^)

池渕さんの「太陽の子」が気になる方は、直接お問い合わせくださいね(^_-)

山梨県のまつのベジフルサポーター
ジュニア野菜ソムリエ・パンアドバイザーの村上由実でした。

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