- 03-5753-3728 受付時間 10:00~17:00
まつのベジフルサポーター事務局の大崎直美です。
秋田のまつのベジフルサポーター野菜ソムリエ最上美貴子さんのご案内で、国産じゅんさいのシェア9割を誇る秋田県山本郡三種町を社長室・山本さんとともに訪ねました。じゅんさいといえば、小さなものが、お吸い物の具や小鉢の添え物に少量使われるという印象でしたが、
訪問した里山志戸田園代表の志戸田義友さん曰く、「こっちでは丼で食べるみてぇにガバガバ食うよ」
サイズも大ぶり!さすが本場ならではのじゅんさいの魅力をお伝えします。
三種町が位置するのは世界自然遺産「白神山地」の南西麓。
白神山地や出羽丘陵からの豊富な伏流水に恵まれ、三種町には200を数えるじゅんさい沼が点在します。沼の水面を見る限りじゅんさいらしきものは見えませんが、どのように収獲するのか志戸田さんに指導していただきました。
じゅんさいとはスイレン科の水草のこと。水中の茎から出る新芽を一つひとつ手で摘み採ったものが、私たちが普段目にするじゅんさいです。
新芽は1カ所から2枚出ます。揃っているものが良品とされるようで
「大きい葉とこっこ(小さい葉)は必ず一緒に採ってね」と志戸田さん。
7月中旬すぎのこの時期は花が咲き始めるため花芽もつきます。その茎は硬く、蕾は苦みがあるため志戸田園では収獲時に取り除くことを徹底されているのだそうです。
先端が丸く赤いものが花芽。しかし、一般に出回っているものは花芽がついたものも多くありました。
秋田市内で見かけたじゅんさい。グラム単価で売られるじゅんさいは花芽も重さのうち。価格だけでなく、選別がしっかりとなされているかも目利きのポイントなのです。ちなみに、1時間で摘み採れる量はプロの「採り子」さんで約1kg。私たち視察チーム3名が1時間以上かけて収獲できたのは・・・左から550g、300g、650g。
日陰のない炎天下の沼で一人乗りの小舟のバランスを取りながら常に前かがみで摘み採る作業は重労働。足がしびれ、腰(背中)が痛くなります。
高級品といわれるじゅんさいですが摘み採りや出荷調整(選別・洗浄)の手間ひまとその人件費を考えると、決して高いものではないと感じました。また、三種町では31の農場が農水省推奨の農業生産工程管理手法「JGAP(ジェイギャップ)認証」を取得。沼の水質管理や栽培履歴の記録など138項目におよぶチェックをクリアし安全・安心な生産に努めておられます。
出荷期間は5月~8月上旬。最初に出る「一番芽」の出荷がピークを迎える6月が最も品質がよいのだとか。今年は少雨で沼の水量が少なく、出荷量が減少。
シーズンも例年より早く終了する見込みとのことです。 残りわずかなじゅんさい、見かけたらぜひお試しください!地元ならではの美味しい食べ方は・・・
後編でご紹介します。お楽しみに!
(写真左から志戸田さん、社長室・山本、まつのベジフルサポーター最上さん)
【秋田のじゅんさい情報】
●里山志戸田園 じゅんさい摘み採り体験
完全予約制。8月末まで実施予定。じゅんさいの状況により終了時期は変動します。
以下の窓口までお問い合わせください。
三種町じゅんさい情報センター
TEL:0185-88-8855