2011年 2月 21日 (月)
実りの佐賀〜葉隠の国から〜
by admin
広い空 豊かな大地 明るい笑顔
佐賀県はお米、麦、大豆などの穀物
また、みかん等のかんきつ類やいちごなどの果実
野菜では玉ねぎやアスパラガスが有名です。
今回は有明佐賀空港に程近い川副地区にあるトマト部会を訪問しました。
佐賀県川副地区の土壌は 有明湾がもたらすミネラルが豊富に含まれており、農作物の生育にたいへん適しています。
また、その 粘土質の土壌は根に適度なストレスを与え力強く健康的なトマトができるとの事です。
部会では現在、 瑞紅トマトを90%栽培しています。
瑞紅は色と食味がよく、棚持ちがいいのが特長です。
ただ、 栽培が難しく、高い技術と努力が必要とされます。
部会では 有機肥料を豊富に使用した土作りによって、外観よりも食味・安全性を大切にしています。
部会員は17名で30〜76歳と幅広い年代で構成されています。
全員が 特別栽培(化学肥料、農薬の使用が50%以下)で栽培しており安心・安全に対する意識がとても高い部会です。
みなさん、月に二回はミーティングと圃場視察を行い、相互意見を交換し合うという(文句も言い合える)研究熱心さです。
特別栽培なので 化学肥料を極力減らしているのは当然ですが
地元では夏は稲作、麦作を行っているので、その わらをハウスの土壌保温、湿度調整に利用しています。
トマトのシーズン終了後は土に漉き込み、有機質の肥料にするなど、 環境に配慮した農業を行っています。
他にも 光分解素材のテープで樹を誘引していたり、細かいところにも配慮しています。
受粉は 100%マルハナバチで行いホルモン処理は行っておりません。
今年は寒さが厳しくハチの活動が鈍く受粉が心配されましたが大きな被害には至りませんでした。
この地域でも昨年の猛暑の影響を少なからず受けており
早めの定植(9/20まで)を行ったものは、ほとんどが 全滅してしまったそうです。(ハウス温度が 43〜44度まで上がってしまった!)
ところが9/22以降、やや気温が下がった時期に定植した苗は無事だった!
と・・・わずか二日間、1〜2度の差が生死を分けたそうです。
野菜の栽培は天候も気温もなかなか予報予測が難しい中、
植えるか待つか・・・収穫するか明日まで待つか・・・・
非常にシビアな決断をせまられる場面が多々あります。
部会員の 宮崎さんは糖度と酸味のバランスに気をつけて栽培しています。
「ただ甘いだけのトマトより酸味がある方がいいでしょ!?」
部会では地元地域の選果場の設備が古くなっているので
少し離れた選果場で選果しています。
輸送コストはかかりますが
特別栽培の瑞紅トマトを
「厳しい選果基準でしっかりとした選別を行いたい
他の地域のトマトにも負けないように」
という部会のみなさんの意気込みと誇りを感じる事ができます。
真面目で勉強熱心なみなさんを見ていると
やはり葉隠の国の人たちなんだなぁと感じさせられました。
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