第7回 「アグリフードEXPO 東京 2012」
by ジュニア野菜ソムリエfumika
2012年8月2日・3日、「東京ビックサイト」で開催された
「第7回 アグリフードEXPO 東京 2012
プロ農業者たちの国産農産物・展示商談会」。
その開催2日目となる昨日、ブースを見学し、セミナーに参加してまいりました。
今回のイベントは、「農」と「食」をつなぐ、という位置づけで、
国産の食品を活用する中食や外食、流通、食品製造など食品関係企業に
新たな発展の機会を設けるものです。
会場には、全国各地の農業経営者自慢の青果物や、地元産品を使ったこだわり食品が展示・試食配布され、出展数は、過去最大規模の約3000品目にのぼります。
さて、会場でまず出会ったのは、国産米の食べ比べ。
具体的な品種名は伏せられていますが、
同じ産地で栽培された新品種Aと既存品種Bを炊いたものを
それぞれ小さなおにぎりにして、美味しい方にマークするというもの。
ふっくらとした炊きあがり、新品種Aの食味が圧倒的に優れており、
品種が違うだけでこんなにも味が違うのかと驚きを隠せませんでした。
それ以外にも、下記のような沢山の美味しいものに出会えました。
●千葉県産「マーガレットポーク」
:植物性乳酸菌入り飼料で育てた、くさみの少ない豚肉。
個人的な意見ですが、この日試食した3種の豚肉の中で、
最も肉自体の味が良いと感じました。これから人気が出そうです。
●静岡・長野県産「アメーラ」「アメーラルビンズ」「ルビンズゴールド」
:おいしさと栄養がギュッと詰まった糖度の高いトマト!
お店ではあまり見かけない、黄色い「ルビンズゴールド」も、
すっきりした中にも濃厚な味わいで美味でした。
●静岡県 農業生産法人ヤマセンの「花いろ烏龍茶」
:ふわっと香る100%国産烏龍茶。
首都圏では、某有名スープ店でいただけるのだそうです。
素敵なネーミング、それに、スタッフの方も親切で、
愛情込めて誠実なお茶づくりをなさっているのが伝わってきました。
またいただきたいと思いました。
●長野県 山櫻の「贅沢りんご酢」
:じっくり時間をかけて仕込んだ、水・アルコール無添加のりんご酢。
こちらに甘みを加えたものが大変飲みやすかったです。
本物にこだわる、健康志向の女性に人気が出そうです。
通販以外でも気軽に入手できるようになることを強く願っています。
●菊太屋米穀店「玄米生活」
:玄米ご飯のイメージを覆す、冷凍玄米ご飯。
レンジで加熱するだけで、ふっくら・もちもちの玄米ごはんが簡単に楽しめます。
都内では伊勢丹新宿店の冷凍食品コーナーで出会えるとか。
●熊本県産「7色トマト」
:βカロテン豊富な、オレンジ色の”
オレンジパルチェ”、
アントシアニン豊富!実がはじけやすく
作るのが難しいといわれる紫色の”
トスカーナバイオレット”、
緑色で、コクのある味”
ミドリちゃん”を試食しました。
生産者の方は試行錯誤を繰り返しながら、
いろいろな品種が続々と生みだしているのだそうです。
●愛媛県産 西宇和みかん
:ジュースの缶のような入れ物にみかんにを入れるなど、
わくわくさせるような展示方法が素晴らしい!
ガチャガチャをまわして、みかんが出たら当たりというのも面白い。
またそのみかんが甘いのです。
スイーツもいいけれど、もっとみかんの魅力を広めたいと感じました。
●北海道産の大豆粉を使ったシフォンケーキ
:大豆を独自の技術で細かい粉にして作ったシフォンケーキ。
上品なお味で、小麦アレルギーのある方もおいしいケーキが楽しめます。
大豆を粉にする技術をもつ企業と地元企業が協力して、
おいしいパンやケーキを作っているのだそうです。
写真は下から大豆、大豆粉、シフォンケーキ
●過熱水蒸気で蒸した手軽に食べられる「蒸し野菜」
:栄養の損失の少ない蒸し野菜。このような形で販売されていると、
手軽に野菜が摂れるところが、忙しい現代人に最適ですね。
首都圏の一部スーパーで取り扱いがあるそうです。
と、上記以外にも、書ききれぬほどの興味深いものが満載でした。
11時からは、事前予約制セミナーも開催されていました。
今回の講師は、セキュリティ会社「セコム株式会社」が手がける
食の通信販売事業「セコムの食」カリスマバイヤーであり、
ライターでもある猪口氏。
猪口氏の徹底的なこだわり、数々の職人たちから
話を引き出してきたポイントなど、たいへん勉強になりました。
特に印象的だったのが、取材の際に、
「どんな思いで作っているのか」まで重視して、
本当に自分や家族が食べたいものだけを掲載している点です。
ためになるお話を伺い、「よし!私もがんばろう。」と
気持ちの高ぶりを抱えたまま会場をあとにすると、
出口付近で、山形のご当地キャラクターや、
群馬県の馬のキャラクター「ぐんまちゃん」に遭遇。
かわいいご当地キャラクターを、各地の生産物につけることで、
産地を強く印象づける効果があるように感じました。
さて、今回ブースに並んでいた企業以外にも、
日本には、世界に誇るべき美味なるものが、数多存在することでしょう。
セミナーの内容とも通じるところがあるかも知れませんが、
人を喜ばせたい一心で作られた「本物」だけは、いつの時代も残っていく、
それはいかに競争相手が増えようとも、
決して埋もれることのない価値を持ち続けるのだと
この展示会を通して改めて感じました。