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2010年 10月 6日 (水)

今期のじゃが芋の空洞化に関して

by トマトラヴ

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でんぷんが酸化して褐変している。
今年はじゃが芋の「空洞果」の発生が非常に多く、お客様からも多くのご指摘を頂戴しております。

空洞果に関しましては、発生の過程から大きく2つに分けられます。

(1)成長の過程で発生するもの。

(2)病気によるもの。

勿論、(2)は通称餡子(あんこ)と言ってストロー部分から病害が進行したもので、使用に耐えられません。

(1)に関しては、発生過程で様々な要因がありますが、発生しやすい様な天然気象現象は意外と明確です。

即ち、

空洞の出来やすい品種選定→多肥→猛暑→多雨→猛暑→急激な成長空洞発生

馬鈴薯の内部は基本的に無菌状態です。

肥料分の特に窒素分は、所謂贅沢吸収と言って植物は窒素分があると、
際限なく吸収してしまうという現象があり、窒素過多による急激な成
長により、馬鈴薯の果肉部が避けてしまうので、空洞が出来ると言われています
ですから、成長による空洞は丁度クロス十字形に裂けています。

この空洞の場合には、長期間の保管により果肉部分より染み出る体液
に含まれるポリフェノール分、でんぷんが酸化して褐変になります。

空洞が出来、裂けたばかりの時は、空洞は黒くないのはこのためです。

また、この要因で発生した空洞果のじゃがいもは穴の部分を除けば通常のじゃが芋と変わらずお召し上がりいただけます。

上記でご説明させていただいております通り、空洞果は急激な成長に伴うものが多く、このため、大きいサイズの芋に発生しやすくなっております。

このため、空洞果はちょっと...というお客様には、比較的空洞果の発生が少ない、小さいサイズの商品の取り扱いもございますので、お気軽にお問い合わせください。


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