<< 前のページへ 2011年3月の記事
2011年 3月 1日 (火)

大田市場に行ってきました〜その弐(講演会・展示会)〜

by ジュニア野菜ソムリエMINA

■第1部 講義
*前半* 「青果物の価値を訴求した販売方法」

<概略>
現在の日本の青果物流通においては、安定供給や量販を前提としているため、
形やサイズなど、外見による選別方法が大半であることを踏まえて、
デザイナーフーズでは、野菜の「中身」を基準とする方法を提案している。
『ベジマルシェ アークヒルズ店』において行った販売実験においても、
抗酸化力の高い(値段も高い)ものの方がよく売れた。
「抗酸化力」「免疫力」「解毒力」「酵素力」という
青果分類を提案
している。

<感想>
私自身、日々野菜や果物を買う際に、形やサイズよりも、
おいしさで選別しておいてくれたら良いのに、という思いがあったため、
野菜や果物を「中身」で計る基準を取り入れようという動きがあることに、
大変興味が持てました。
また、アメリカでは既に、抗酸化力の表示がスタートしている、
ということにも驚きでした。
ただ、実際に、抗酸化力の高い野菜の値段が
100〜200円も高くなってしまう場合には、
日常の食卓に取り入れるのは、少し難しいように感じました。

私自身もマルシェでの野菜販売経験がありますが、
マルシェはイベント感があるため、高額で珍しい商品から売れますが、
日々の買い物とは少し消費者の心理が異なると感じました。
一消費者としては、価値基準が、野菜の外観だけでなくなるのは
とても楽しみだと感じました。


<味見>
抗酸化力の低いトマトと高いトマトの試食がありました。
抗酸化力が高いとされるトマトの方が、甘みが強いと感じました。


*後半* 「食事と遺伝子の関係」

<概略>
低体重児が、その後、成人病になりやすい傾向にあること、
病気と遺伝子には関係があり、遺伝子に食事などの生活習慣が影響すること
が分かってきた。
魚を使った肥満と野菜の関係では、
抗酸化力の高いトマトを与えた魚が、
餌を多く与えても肥満にならなかったという結果が出た。

なお、抗酸化力の低いトマトでは、トマトを与えない魚と同様、
肥満になった。
食べ物は、中身を選んで食べること、健康な身体を作り、
命を守るものとして考えることが大切。

<感想>
母親が妊娠中に強い栄養不足にあると、子どもが糖尿病になりやすい、
という話を聞いたことはありましたが、成人病全般関連していると聞き、日々の食事を改めて大切に感じました。
餌を多く食べても、抗酸化力の高い野菜をそれに加えて食べることで
肥満を防げる、という魚の実験は、大きな驚きでした。
カロリーは明らかに増えているはずなのに
食事の構成で肥満を防げる可能性を感じました。



■第2部

会場内が「抗酸化系」「免疫系」解毒系」の3つのテーマに分けられ、
さまざまな野菜や果物が並んでいました。


「免疫系」は、ホワイトアスパラやレタス等が多く、
赤いギザギザの強いレッドフリルが目をひきました。

・ホワイトアスパラ:少し筋があり、風味も弱く感じられました。
(時間の経過のせいでしょうか)
・レッドフリル:少し苦みがありましたが、歯ごたえがあり、
ドレッシングを合わせればおいしくなると思いました。
・ばってん茄子:なすにしては、甘みが強く、生でも食べられました。


「抗酸化系」は、トマトやいちご、柑橘類が並んでいました。

・いちご ひのしずく:
9種類のいちごの中では、全く知らなかった品種、
ひのしずくが最もおいしかったです。
有名ブランドに勝るおいしさながら、無名のいちごもあるのかと、
少し驚きました。


・せとか柑橘類では、せとかが圧倒的な甘さでインパクトがありました。
・完熟きんかん:砂糖で煮たかのような甘さで驚きました。
皮の方が中身より味わいが良く、非常においしかったです。


・トマト アメーラ:トマトの中ではアメーラが最もおいしく感じられました。
ただ、最近の傾向として、おいしい=甘い、となっており、
酸味とのバランスもありながらおいしいトマトが少なく、少し残念でした。

 
「解毒系」には、玉ねぎやつぼみ菜、芋類が並んでいました。

・つぼみ菜:山菜のような見た目の印象に反して食べやすく、
キャベツの芯のようなほのかな甘みのある風味でした。
・ねばりっこ:長芋とやまと芋の掛け合わせで、長芋のようなシャキシャキ感と
大和芋らしいねっとり感があり、おいしかったです。


・新玉ねぎ白:新玉ねぎは、白と黄色で辛みが異なり、白の方が辛みがなく
食べやすかったです。



肌年齢や血管年齢を計るサービスコーナーもありました。


ジェラートの試食もありました。
9種類のいちごと、柑橘類、トマト、メロン等、さまざまな味がありました。


あまおう、ひのしずく、とちおとめ、の3種類を試食し、
その中では、おまおうが、最もジェラートにはあっていて、おいしいと感じました。
 
 
これだけの多くの品種を一度に食べ比べを行うと、
普段は気づかない微妙な風味の違いなどが感じられ、とても良い経験でした。
栄養素や身体への効能を強く意識して食べてみると、
また少し、違う気分で味わえるので、食事への意識も高まり、良い機会でした。



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