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2012年 2月 3日 (金)

大寒波で野菜が大ピンチ

by トマトラヴ

暦の上では春を迎える日本列島ですが、各産地は大寒波や大雪によって危機的な状況になっております。



気象庁によると、北日本の上空に氷点下四二度以下の猛烈な寒気が流入。
日本海側を中心に雪が降り続いて、積雪は青森県で四メートル超、山形、新潟両県でも三メートル超の地点が出るなど2006(平成18)年豪雪に迫る勢いになっているとの情報です。
山形県山形市では積雪が93センチとなり1981年以来31年ぶりの大雪に見舞われた模様です。

このように連日、日本各地で○○年ぶりの雪、又は大雪、記録的な寒さが続いております。

そんな中、昨日の寒波を受けたまつのの協力産地、九州は福岡県からも、
悲痛な叫びが届きました。


「低温と降雪によって状況は最悪です。
今日はマイナス5℃まで下がりました。
作物も凍りついてしまい、収穫できない状況です!!」




薄暗い曇天に、雪を被った寒々しいハウスの棟々.。


芯まで凍りついてしまった痛々しいフリルレタス..。

状況は最悪です。


ここで各地の産地状況や商品の状況につきましてご報告させて頂きます。

レタス類・・熊本、長崎、福岡など昨晩の夜温が氷点下になり圃場で
        凍結してしまった。回復にはしばらくかかりそう。

キャベツ・・小玉傾向だったものが少し回復傾向にあったところでこの寒さ、
        出荷量の減少はあまりないが、寒さにより、アントシアン色素の増加に
        伴い、紫色の変色が強く出る可能性が有ります。
        (※但し、寒さが強いので甘みは増して味は美味しい)

だいこん・・低温で畑全体が凍っていたり、雪の影響から収穫が出来ず出荷量が
        減少、また、凍結による皮の剥離や傷などにより、正品率が
        少なくなっています。(※大根は凍っても溶ければ使用できます)


ししとう・・曇天続きと寒さの影響で収量減 そのうえ作付面積が前年の70%
        しかない当分は高値が続きそう
       
パプリカ・・寒波は日本だけでなく、パプリカの主要産地、ニュージーランド・
        韓国も襲っており、各国輸出量が減少、別産地として、「オマーン」産を
        集荷しているが数量不足。入荷しても色が回らず、青玉傾向(色むら)
        更には、韓国産は日本へ輸出するより高値で購入してくれるカナダなど
        別の国への出荷が増えているため、昨年末より減少しているが、
        まだまだ少ない状況は続きそう(特に黄色が少ない)

赤ピーマン・・曇天続きと寒さの影響で肥大不足、更に着色せず出荷量減
         天候が回復次第徐々に増えてくるが高値が続きそう
         (※赤ピーマンは緑ピーマンの倍以上の日数が掛かるため、
         緑ピーマンよりも数量が少なく、寒波の影響を受けやすい。)


山菜類・・猛暑の影響と11〜12月が暖かかった為収量が減っており
         例年よりかなり高め

そら豆・・昨晩の夜温が氷点下で凍ってしまい、今後の出荷に影響が
          出そう価格も値上がり見込み

いんげん・モロッコインゲン・・全体的に寒さの影響で生育に遅れが出ている。

生椎茸・・岐阜・滋賀など雪の影響で輸送困難になり
          入荷遅れ等混乱が生じている。


カリフラワー(愛知県)・・愛知県のなかでも 山に近い地域では雪で畑が埋もれて
          しまい、収穫が困難になり出荷量が減ってしまっています。
                
新じゃがいも・・九州地方の雪の影響で掘り 取りが出来ず、出荷量が減。

ブロッコリー・・九州地方・中部地方は10 月〜12月の暖かさで前進出荷となっていた
          ために、今出てくるはずの物の出荷量が減。
          関東近県は蕾に被害。出荷できない状態が一部の産地で出ている。
          また、今後の出荷についても、春用の苗が寒さで定植作業出来ず、
          春のブロッコリーの出荷量が減る可能性があります。
        (※キャベツ同様、ポリフェノールの一種、アントシアン色素の増加に伴い、
        紫がかった色になる可能性が有ります。紫色は加熱するとグリーンに
        戻ります。食べても問題ございませんのでご安心ください。)


玉葱・・東北地方の雪の影響で出荷が止まってしまっております。
         (4日〜1週間ぐらい遅れている便もあります)
         来週、全体量が減ってしまうこ とも予想されます。

新玉ねぎ・・寒波の影響で生育に遅れがでて おり、例年なら2月後半〜3月上旬には
         極早生が出てきますが今年は4月中旬まで遅れるかもしれません。

このような状況から、当面の間は数量減少、価格の高騰に加え、

レタス類など、小玉、軽量、凍傷による枯れや痛み

キャベツ・ブロッコリー、ミントなど、紫色の色素が強くなる

茄子、胡瓜など、低温障害による、果肉内部の変色

大葉、バジルなど、低温障害で葉の一部が黒く変色

等、低温時に見られる障害が発生する可能性がございます。

今後の気象状況、気温の上昇により、回復する見込みではございますが、急な回復は見込めず、有る程度の時間がかかる見込みです。

お取り扱い頂いておりますお客様にはしばらくの間、ご不便をお掛けするかもしれませんが、
この難局を乗り切れるよう生産者、流通・物流関連、社員みんなで一丸となって頑張っていきます!


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