<< 前のページへ ジュニア野菜ソムリエERIの記事 次のページへ >>
2013年 8月 3日 (土)

個性豊かなブルーベリーの品種♪【小尾農園】〜後編〜

by ジュニア野菜ソムリエERI






一度にしっかり色づく品種で、
ブルーレイやレイトブルー、
ダローのようにメジャーなものではなく、
珍しい品種を栽培することを勧めています。


「農業経営をしていく上で、
わずかな品種にこだわっていたら
やっていけなくなってしまう。
特に、若い人たちが新規就農で移住して
ブルーベリー栽培で食っていこうとした時、
同じ品種を繰り返し作ってやっていくのは
とても難しいと思う。
農業で生計を立てようとするなら、
新たな品種にチャレンジするべき」


と小尾さんは語ります。



「エチョータ」
ブドウのような味わいで甘みもあり、
爽やかな香り、とてもジューシー
果実が落下しにくい
「これを市場に出せば、高く売れる!」
と小尾さんが絶賛する品種

「シャープブルー」
皮がパリッとしていて、
味もはっきりしている。
樹勢が強くて作りやすい

「ブルーヘブン」
皮がシャキッとしていて、
甘みと酸味がほどよく調和

「エメラルド」
梨のような味わいの品種

「ハナンズチョイス」
爽やかな甘み

「じんば青」
酸味が強い品種
酸味を好む方向けに

「カロライン」
香りが強く、味も濃厚

「デニーズブルー」
500円玉程の大きさで、甘みが強い

上記のものは果実が一斉に色づき、
一度で鈴なりの状態になるので、
収穫作業もほぼ一度で終わるそうです。

ただ、「ミレニア」という品種だけは、
雨の多い日本には向かない品種で、
玉割れしてしまうことが多いそうですよ。




そのほか、
「ニューハノーバー」
「ブリジッタ」
「オースチン」

なども試食させていただきました!

とにかくたくさんの品種があり、
それぞれが個性的で、
味の特徴が全く違います。


小尾さんは、

「いろんな品種がいろんな特徴を持っている。
出荷を主体とした農家向けの品種、
観光農園向けの品種など、
それぞれに合う品種を選んで栽培してほしいし、
消費者も生食用や加工用など、
用途に合わせて使い分けてほしい」


と話しており、今後は、

「カラーズチョイス」
「プリダスター」
「サンライズ」
「オニール」


などの栽培を検討しています。


また、冬には−20℃まで冷える
長野県野辺山高原でも栽培し、
耐寒試験を行っているとのこと。

このように、
観光農園向きか市場出荷向きの品種なのかを見極め、
一つひとつの品種の特徴や栽培のポイントを掴み、
詳細なデータを取っておくことで、
ほかの生産者さんに適切なアドバイスができるのですね。



さらに、小尾さんは種から苗木を育てていて、
今後は育種にもチャレンジしたいそう。



まだまだ小さな苗木が
たくさん並んでいました。






「山梨の地の利を活かしたい。
大量に出荷できるようになれば
北杜市は日本一の産地になれる」


と話し、
首都圏への積極的な販売を視野に入れて
活動を開始するそうです。


北杜市には
こんなに素晴らしい生産者さんがいることを
改めて幸せに感じつつ、
ブルーベリーの奥深さとその魅力を
体感したひとときでした…♪






<< 前のページへ 次のページへ >>









RSS