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2010年 8月 20日 (金)

アボカドを切ったら中が変色している

by お客様係り

1.jpg
回収した「低温障害」
のアボカド
2.jpg
黒い筋や斑点
あるハンバーガーショップより

アボカドの中を切ったところ 変色している
とのご連絡をいただきました。

外見は大丈夫なものと変わりがないが
切っていただくと 
黒茶色に変色しており 使用ができないとのこと

店舗様にはご迷惑をお掛けし
大変申し訳ございませんでした。


商品の状況を確認したところ、
「低温障害」が原因であることがわかりました。

アボカドは、熱帯地域の果物のため、
5度以下の温度では、「低温障害」が発生し
果肉の変色等が起きる恐れがあります。


ご指摘をいただいた
同日入荷の同じブランドのものを確認したところ
同様の果肉黒変症状がみられるものがございました。

また、店舗様で保管されていた冷蔵庫は
「2度」設定であったことが分かりました。


原因の特定はできませんが、
過去の経緯から
「産地から日本への運送船」 若しくは 「冷蔵庫保管時」 
に生じた低温障害の可能性

が推測されます。


今回、
同ロット全てが今回低温障害にあったことも推測されたため
変色が発覚した時点で
同日入荷分のものはすべて出荷停止
違うブランドのアボカドに差し替えの対応を致しました。


アボカドは、品質管理が難しい商品です。
低温障害だけではなく
果肉に黒い筋や斑点が現れることがあります。
軟らかさや熟度で判別をしておりますが
中を切ってみないと分からないことが多いのが実情です。

これらは、種子に栄養や水分を送るための維管束という組織で
果肉に比べると酸化しやすく、酸化すると黒くなる性質があります。
追熟途中に起こりやすい症状となります。
黒い色は「メラニン」という色素で
食べていただいても害がありません。

とはいえ、黒くなっているものは使っていただきにくい・・・

そのため弊社では、
バナナのように「ムロ入れ」をし、
エチレンガスによる追熟をすることによって
熟度をコントロールしたアボカドを仕入れております。
このことにより、追熟時による果肉の黒変の発生が少なくなり
食味も格段に良いものを使っていただけるようになりました。


今後は、

・「低温障害」発生の原因箇所を引き続き調査
・商品の抜き取り検品の徹底


を行い、再発防止に努めてまいります。


また、
「店舗様に到着するまで」 の品質だけではなく
「店舗様に料理していただき、お客様に召し上がっていただくまで」 
の品質を考え
店舗様での保管温度や保管方法のご提案をしてまいります。


今後ともご指導ご鞭撻を宜しくお願い致します。


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