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昨年の今ごろは猛暑による産地被害状況をお伝えしましたが、今年は一転して低温、長雨・曇天が続き、各産地、各野菜とも品質が低下し非常に傷みやすくなっております。群馬県のレタス圃場の様子を例に、現在の産地状況をご報告いたします。
タール(腐敗病)、軟腐病、菌核病などの発生
タール(腐敗病)
日照不足、低温で発生が助長されます。表面に症状が出ている場合と、2~3枚内側の葉に症状が出る場合があります。収穫時や弊社入荷時には異常がみられなくても輸送中に症状が進む場合があり、選別が難しい病害です。
軟腐病
タール同様に、圃場や弊社センターで症状が発見された場合は選別できますが、輸送中に症状が出る場合もあります。結球部はしっかりしていても、切り口からとろけていきます。
菌核病
雨が多いと発生しやすく、株元から腐っていきます。これについては収穫時に確認できるため、圃場で選別いただいております。
日照不足や低温に弱いきゅうりや茄子、ピーマンなどの果菜類、軟弱系といわれる水菜などの葉物やハーブ類をはじめ、野菜全般に腐りや変色など品質低下の影響が出ており、産地から収穫後すぐに届くものもほんの数時間で驚くほど傷んでしまうものが多発しています。
また、特にきゅうりや茄子などの果菜類は出荷量が激減し、価格が高騰しております。
トマトは日照不足下で発生しやすい「すじくされ」という症状が出ているものが多くなっております。果肉が硬化してスが入ったような状態になりガリガリとした食感のまま。時間がたっても色がつきません。
20日頃までは晴れ間が見込めず、以降は順次産地が梅雨明けし、一気に高温になる見込みです。長雨で水分をたっぷり含み、日照不足で軟弱に育った野菜が高温多湿にさらされると各種の病気が急激に広まる可能性が高く、収穫量がさらに減少し、8月に入っても影響が残ることが予想されます。
現在全ての商品に関して通常時以上に時間をかけて検品し、出荷をしておりますが、お客様におかれましても納品された野菜は速やかに冷蔵庫に保管いただき、極力在庫を持たないようこまめなご発注をいただけますようお願い申し上げます。