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7月3日頃から梅雨前線が本州付近に停滞し、9日に「令和2年7月豪雨」と命名された記録的な大雨はいまも断続的に続いています。梅雨明けも例年より遅れる見通しで、各産地を襲った今回の天候災害の影響は長引く可能性が大きくなってまいりました。
現時点での産地状況をお伝えいたします。既報と併せてご覧ください。
【第一報】令和2年7月豪雨による影響(2020.07.09)
【第二報】令和2年7月豪雨による影響(2020.07.13)
当面のご利用をお勧めしない品目
長雨による品質劣化が著しく、葉のトロケが非常に発生しやすくなっています。
- 春菊
- ワサビ菜
- 葉付のミニだいこん、葉付のミニにんじん
- ベビーリーフ
- セルフィーユやディル、パクチー等の葉が軟弱なハーブ類
茄子、ピーマン、長茄子、ズッキーニなど果菜全般
果菜類は日照と積算温度が不可欠なため、降雨と気温の低さによる影響で著しい生育不良に陥り、いよいよ圃場にある収穫可能な作物が激減してきました。梅雨明け後、各品目の生育が回復するまで品薄高騰が続く見込みです。
変形・変色等の品質不良も多く発生しています。
- ズッキーニ、ピーマン:変形、変色
- 豆類:あざ、曲がり、黒斑点
- とうもろこし:粒の欠損、肥大不良等
[お客様へお願い]
通常時の商品に加え、擦れ果などのB品や変形等も許容いただく、もしくは他品目への代替のご相談をさせていただく場合がございます。
ハーブ、促成小物、ほうれん草、小松菜、にら、水菜等の青菜系
日本一の出荷量を誇る愛知県の東三河地区では、各圃場で病害が発生し出荷量が激減。品質不良も多く出ております。特に、大葉、ミント系、ルッコラ、ディル、セルフィーユなどの被害が顕著です。
また、静岡県がメイン産地のパクチーや糸みつば、チンゲン菜は日照不足により生育不良が著しく出荷量が激減。葉枯れ、黄変色、トロケ、小ぶりなどの品質不良も多く発生し、品薄・高騰となっております。
レタス・リーフレタス類
主要産地の長野県で、降雨・低温の影響から圃場で病害が見られるようになり、圃場廃棄が加速度的に増加しています。出荷できる商品も、通常時の規格・品位を満たすことが困難な状況です。
写真のような傷んだ部分を圃場で落として収穫するため商品は小ぶり、軽量になり、通常期の量目を維持できないものが増えております。
土壌の肥料も雨で流出し、長雨による光合成不足に栄養欠乏も重なり、さらに雨の水を吸って作物自体が弱っている状態。経時劣化が速まり、出荷時には問題のなかったものがご納品時に傷んでいることが複数発生しております。
ひっ迫した状況は8月10日前後まで続く見通し、今後の天候次第では更に長期化する可能性がございます。
[お客様へお願い]
- 通常時の品位・量目の維持が困難になっております。
- 傷みにつきましても状況をご理解いただき、可食部分はご利用ください。
- 差し替えとなる場合もお届けする品物は、ほぼ同等の品質となります。
- レタス、サニー、グリーン、ロメインなどの相互代替利用や他品目への切り替えをご相談することがございます。
キャベツ、大根、白菜等
キャベツ:長雨で防除が行えず、圃場で軟腐病や菌核等の病気が多く発生。虫害も多発しています。
大根:水分を多く含んで非常に折れやすく、ひび割れなども発生しています。また雨による肥料流出で今後、養分欠乏症による内部障害等が発生する恐れがあります。
白菜:結球不足による軽量化、光合成不良による内部障害が発生しています。
[お客様へお願い]
検品をより一層強化してまいりますが、以下のような品位不良につきましては何卒許容をいただけますようお願い申し上げます。
- キャベツの外葉の傷みや虫食い、肥料不足による変色や外葉異常(下の写真参照)
- 大根の輸送中に発生する折れやひび
- 白菜の軽量
長ねぎ
雨により畑での収穫作業ができず品薄傾向が続いています。
以下の品目も引き続き品薄高騰、品質劣化が続いています。
- 馬鈴薯
- 人参
- 玉ねぎ:九州被害拡大により出荷激減、関東近県もこの天候被害で品薄状態
この降雨日照不足は7月末まで続き、低温は来週前半まで続く予報。農作物への被害はさらに拡大する見込みです。回復は梅雨明け以降の天候次第となります。お客様にはご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。