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引き続き、愛知県豊橋市の産地視察で、松野貞文社長は「菊花」と「菊葉」の生産現場を訪問しました。愛知県まつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロの中神ルミ子さんのレポートです。
「菊花」のハウスへ足を踏み入れると、一面に黄色の絨毯が敷いたような光景に、松野社長も「うわ!きれいだな〜」と思わず笑顔に。
案内してくれたのは、菊花部会の加藤竜次部長です。
どうしたらこのようにきれいな花を一気に咲かせられるのでしょう?「花芽をつける前までは水をたくさんあげ、花がつくタイミングで土をカリカリにさせること」と加藤さんはその秘訣を教えてくれました。
まさにこの状態。水を切って土壌を乾燥させると、菊の株自体が「うわっ、やばい!子孫繁栄させなければ!」と、一気に花をつけるそう。加藤さんはまるで毎日花と会話しているみたいです。
農薬については、花に直接かかったら全部切って、また新しく出た花だけを収穫しているとのこと。つまり直接花には農薬がかかっていません。
これが出荷のパックです。冷蔵庫に入れて保存すると、1週間以上日持ちがします。
また花の散らし方を教えてもらったので、早速松野社長も実践。
ヘタの部分をつまんで
一気にキュッと押すと
こんな風にきれいに散らばります。刺身など料理についていたら、醤油に散らしてはいかがでしょうか。
さて、「菊葉」の取材では、菊葉部会の部長を務める柳田祐吾さんにお会いしました。食用の菊葉を生産している農家は豊橋市では14軒あるそうです。
菊葉は花が咲いてしまったらもう収穫できません。そのため、夜にLED電気をつけて昼間だと感じさせて眠らせないようにするそうです。それによって生長を止めて、花を咲かせないようにしています。
下の方から葉を摘んでいきます。
「だいたいこのくらいで摘み取ります」と見せてくれました。
これより大きくなったらもう商品として出荷することはできないそうです。
(写真提供 愛知経済連様)
きれいに葉っぱの大きさが揃っていますね。「夜涼しくて昼暖かいと一気に生長する。収穫が間に合わないこともあります」という柳田さんの言葉に、松野社長は「大きくなると出荷できないとは。常に葉の大きさを確認して収穫するのは大変な手間がかかりますね」と驚いていました。
ところで、先日、豊橋温室園芸農業協同組合で、これらのつまものを使った創作料理コンテストが行われました。最優秀賞は、この菊花の花びらを混ぜ込んだ、彩り豊かな「小菊の枝豆酢めしおにぎり」
(写真提供:愛知経済連様)
他にも、菊葉をひき肉と揚げて苦味を抑えるなど、工夫あふれる品々が登場したそうです。
(写真提供:愛知経済連様)
普段は和食の脇役として登場するつまもの。実際に生産の現場を見ると、こうして愛情込めて大切に育てられていることがよくわかりました。料理の脇役でも存在感は大きいですね!使い方によっては主役にもなれる可能性を秘めています。料理を彩るつまものたちにぜひ注目してください!