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社長室 山﨑彩です。先日、松野社長と鳥取県に視察にうかがい、米子市淀江町でこだわりの人参ジュースをつくる生産者の方を訪ねました。人参栽培歴30年という京谷耕作さんです。
梅雨明けも近い7月中旬、朝方まで降っていた雨も止み暑さも本格的です。淀江町は日本海に面し、背に大山を有する自然豊かな町。ミネラル豊富な潮風と大山からの湧水が野菜の味を濃くし、美味しくするそうです。
さっそく人参ジュースを試飲させて頂きました。鮮やかなオレンジ色。
一口いただくと、そのスッキリした味わいに驚きました。人参の甘さが濃縮され、でも人参くささはなく、人参が苦手なお子さんも(もちろん大人も)これなら美味しくいただけるはずです。
「ただ絞って、加熱処理しただけです」と生産者の京谷さん。栽培されているのは「ベータグロリア」、その名の通りベータカロテンを豊富に含んでオレンジ色が濃く、甘味が強い品種です。
ただ形が揃いにくい品種で、つくり始めた年の秀品率は何と10%以下。試行錯誤を重ね現在は60~65%までに生産が安定してきたそうですが、やはり洗浄と選果に大変時間がかかるとのこと。
それでもこの品種にこだわるのは、「絞ったときの美味しさ」ただ一つ。人参ジュースの美味しさを追求する京谷さんの信念があります。
味にこだわる京谷さんの人参、価格は通常の人参の3倍ですがファンもしっかり付いています。注文を受けてから収穫する「注文販売」が基本スタイル。現在は生協やスーパーなど限られた販売先への出荷で手一杯の状況なのだそうです。
化学肥料に頼らず農薬も極力使わない、環境と調和した持続可能な農業をされ、エコファーマーにも認定されています。「うちの畑は見事な草山です」と笑顔で言われた通り、砂地の圃場には人参の葉と見分けがつかないほどに草が茂っています。
収穫はすべて手掘り、人参を抜いてみると虫食いが。「納得してくれる先に収めているので、形状が悪くても引き取ってくださいます」と京谷さん。
味で勝負のこだわりの人参を、その価値が分かる方へ無駄なく販売。すばらしいお取り組みを勉強させていただきました。京谷さん、ありがとうございました。