今回はセロリアック、セリ科オランダ属・和名 カブラミツバ ・別名 根セロリ、セロリアーク、セロリラブともいう肥大した根を食用とするセロリの原種の変種の西洋野菜をご紹介させて頂きます。フランス料理やイタリア料理の食材で輸入品が主流となり通年出回っていますが、国産品はこれからが旬の冬のお野菜なのです。
セロリアックはセロリ独特の香りではありますが、
セロリよりマイルド。肥大した根は火を通すと、お芋の様な食感になります。
葉は固くて苦味が強いので食用には向きません。
独特の香りにはアピオイルという精油成分が含まれていて、ポリフェノールの一種であるアピインという香りの成分がイライラを抑えて精神を安定させる、という働きがあると言われています。どうりでセロリアックに触れていると、この香りに癒される訳でした。形もとても面白いですね。
栄養素はセロリに似ていて、ビタミンC、ビタミンB1、食物繊維などが含まれています。少量のでんぷんも含んでいますので、お芋にも似た要素があるのでしょう。
選ぶ時には直径10〜15㎝くらいで、表面が裂けていなく、ずっしりと重たくて固い物、傷などの少ない物がおススメです。アクがあり酸化しやすく、切り口からすぐに変色していくので、厚めに皮を剥いたら、酢水やレモンを加えた水にさらしてから調理するのがコツです。
生サラダやスープ、煮込み料理、油で揚げたり、茹でて裏ごししてマッシュポテトの様にして魚料理や肉料理の付け合わせにも好まれているそうです。ヨーロッパでは定番というリンゴと合わせたサラダにしてみました。
セロリアックを千切りにして、水を切ったものに塩をふり、少しおいて水気を絞り、千切りにしたリンゴとマヨネーズ、マスタードで味を整えて出来上がりです。さっぱりとしたとても風味の良い爽やかなサラダになりました。こちらもヨーロッパでは定番でしょうか。ジャガイモと玉ねぎとセロリアックで、ポタージュにしてみました。
オリーブオイルで材料を炒めてから、鶏がらと余ったお野菜で取った出汁を、ひたひたに入れ、柔らかくなるまで蒸し煮して、粗熱を取ってからミキサーで攪拌し、ピューレにしておきます。そのピューレに、アーモンドミルクと生クリームを加え、焦がさない様に煮立てた後、塩、胡椒で味を整えます。クリーミーでセロリアックの香りと食感の良さを生かしたポタージュになりましたよ。
そして、先程のポタージュになる前のセロリアックのピュレに、塩、胡椒で味を整えディップにしました。オーブンで焼いた季節の焼き野菜、ローストビーフ、パンにつけていただきます。どれもとっても簡単に、セロリアックを存分に楽しめるお料理になりましたよ。国内ではまだなかなか馴染みの薄いお野菜ですが、セロリアックをお見かけしましたら、是非この香りに癒されてみて下さいね。
北海道のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエ
北海道フードマイスター
八城 元代が
お伝え致しました。