皆さま、こんにちは。
山形県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエPro.
鐙谷貴子です。

私の住む山形県庄内地方は、つや姫やはえぬきに代表される全国有数の米どころ。この地域には18もの酒蔵があり、日本酒の副産物の酒粕にも恵まれます。今回は私の友人の有限会社竹の露さんの酒粕を買いにお邪魔してます。玄関の前にあるのが「杉玉」です。

杉の葉（穂先）を集めてボール状にしたもので、軒先に飾ることで新酒ができたことを知らせます。吊るされたばかりの杉玉は青々としていますが、やがて枯れて茶色になります。この色の変化が新酒の熟成の具合を語ると言われています。代表的な銘柄は「白露垂珠」。純米吟醸白露垂珠 美山錦です。

ANA国際線ファーストクラスとビジネスクラス搭載酒にも採用され、数々のコンクールや酒品評会で受賞されています。
そもそも酒粕とはどのように作られるのでしょうか？酒造りは酒母に米と水、麹を入れ、蔵人たちは連日丁寧にもろみを混ぜます。その工程で欠かせないのが蔵に住む酵母菌や乳酸菌だといいます。仕込みの時期は納豆を食べるのは厳禁だそう。菌による発酵は自然の摂理です。蔵人はただ菌の手助けをするだけです。発酵がすすんだもろみをアコーディオン状態の圧搾機に入れます。じっくりとしぼり、日本酒が完成した翌日、圧搾機に周りには酒粕がたっぷり…そうです、お酒の絞りかすが酒粕です。

切り分けた酒粕板。フルーツのような香りで、しっとりと柔らかです。

袋詰めされて販売されます。

このように日本酒の副産物である酒粕は日本伝統の発酵食品として、甘酒や粕漬けなどで古くから親しまれてきましたが、酒粕にはどんな栄養があるのでしょう？酒粕にはレジスタントプロテインというたんぱく質の効果があります。これは胃で消化されにくく、腸までそのまま到達して、腸内の脂質や油を吸着してそのまま排出してくれるそうです。
早速、料理やスイーツに使いましょう。コク、うま味、トロミ、自然な甘みを加えてくれ、減塩効果も期待できます。

「酒粕のグリル」
オーブントースターで軽く焼くとこんなにぷっくり！！クラッカーみたいにサクサク。

「根菜の酒粕クリームシチュー」
いつものクリームシチューに酒粕をプラスしてみてください。自然なトロミが加わります。

「里芋の酒粕味噌煮」
里芋の煮っころがしを酒粕と味噌で味付けしてみました。

「鶏牛蒡肉団子の酒粕豆乳鍋」
鶏挽肉ごぼうの笹がきの団子とお好みの野菜で豆乳鍋。酒粕で味を整えます。

「酒粕とドライトマトのデイップ」
酒粕は牛乳と合わせて練り、ドライトマトを加え一晩置きます。お好きなパンやバゲットにつけて軽く焼いて食べます。

「ほんのり甘い酒粕ぷりん」
酒粕ぷりんはカラメルなしで大丈夫。ほんのり甘い香りのぷりんが完成。

「酒粕のチョコムース」
酒粕でコクをプラスした濃厚なチョコムース。ねっとりした食感がたまらない！

「干し柿と酒粕の生チョコ」
生クリームの代わりに酒粕を加えます。ほんのり酒粕の香りと干し柿の食感が楽しめる高級生チョコが完成です。バレンタインにいかがでしょうか？

私の食生活になくてはならない食材、毎日の味噌汁に大さじ1杯の酒粕。キッチン横には容器に入れた酒粕があり365日酒粕ライフの我が家。皆さまもまずはお味噌汁に加えてみませんか？

有限会社 竹の露
山形県鶴岡市羽黒町
猪俣新田字田屋前133
電話 0235-62-2209
http://www.takenotsuyu.com/

山形県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエPro.鐙谷貴子でした。