国産のものがあれば、食べてみたいな、と考えていたところ、和歌山県で栽培を手がけている農家さんがあると知り、収穫の時期を迎える11月を待って橋爪農園さんへおじゃましました。
11月に収穫されているのは、ベーコン種。完熟しても皮の色は、きれいな緑色のまま!しかも表面はツルツルとして、皮が薄いのが特長です。日本で販売されている外国産のアボカドは、皮がかためでデコボコした
ハス種が多いのですが、移動距離の長さにも耐え得るがっちりとした体格が輸出入に適しているから、という理由があるようです。
農園をお訪ねして驚いたのは、アボカドの木の背の高さ!手前が4年目の木、そしてその後ろが30年目の木!アボカドは、脂肪分が高く、甘味はほとんど感じられないので、野菜だと思われがちですが、実は、木になる果実なのです。橋爪農園さんで、30年前に植えられたアボカドの木は、なんと15メートルの高さに!アボカドはクスノキ科で、大木に育つのはクスノキのDNAなのですね。
収穫にははしごを使いますが、届かないところは、木をよじ登るのだそう。取材の前日には、お手伝いの学生さんたちが大勢来られていたそうなのです。手の届く範囲は、すっかり収穫し尽くされ、高い枝にたわわに実るアボカドにはカメラのレンズが届かない!焦りました(笑)
写真、右側に見える黄色い実はみかんです。アボカドも陽当りのよい場所を好むようで、みかんなどの柑橘類のすぐそばで栽培されています。橋爪農園さんではアボカドの他、柑橘類、きゅうりなども栽培されているのですが、アボカドの苗木も販売されています。一般のかたが購入されるのですか?とお訪ねしたところ、全国各地の農家さんが購入されるのだそう。
もっともっと日本国内でのアボカド栽培が盛んになってほしい、との願いをこめて、30年前からの栽培経験を活かし、アボカド栽培に参入する農家さんにそのノウハウを伝授されるなど、懐の深い活動にも感銘を受けました。
オーナーの橋爪さんは、11月26日(木)~27日(金)に愛媛県松山市で開催される日本アボカドサミットでも、ゲストスピーカーとして登壇される予定です。日本アボカドサミットでは、愛媛県のまつのベジフルサポーター・シニア野菜ソムリエのやのくにこさんが、司会を担当されるということで、私もとても楽しみにしています。
さて、アボカドですが、食べ頃を見分けるのがむずかしい、というお声もよく耳にします。軽く握ってみて、ふにゃっとやわらかな触感を感じたら、食べ頃になっているのですが、そのふにゃっを見分けるのがむずかしいんですよね(笑)橋爪農園さんでベーコン種を分けていただき、しばらく追熟させてから、ナイフを入れてみました。少し熟れ過ぎたかな??と不安になるほどやわらかくなっていましたが、そのままスプーンですくってひとくち食べてみると、想像以上にクリーミー!これほどまろやかで、上品なアボカドにはなかなか出会えません。
そのまま食べてもおいしいのですが種を取って、くぼみに玉子を落とし、オーブンで焼いて食べるとさらにクリーミーに。アボカドと相性のいい、スモークサーモンなどをのせたり、お好きなものをトッピングしてみてくださいね。ただし、アボカドと玉子で、ハイカロリーな一品になりますが、どうか自己責任でお召し上がりください(笑)
こちらは、ハス種。皮がつるりとしたベーコン種は、完熟しても緑色のままですが、輸入物に多いハス種は、皮が黒っぽくなってきたら食べ頃。でも、真っ黒になって、皮がシワシワで水分がないものは熟しすぎているので、おいしい時期を逃しているかもしれません。食べ頃を見分けるアボカドの達人への道は、長く険しい道のりですが(笑)、何度も何度もチャレンジして、ぜひそのワザを極めてみてください。
橋爪農園さんでは、11月から12月頃まで、アボカドのネット販売も行っています。完熟後も皮がきれいな緑色のベーコン種は大人気で、すぐに売り切れてしまうほど。12月は皮がデコボコとしたおなじみのハス種も販売される予定です。
橋爪農園さんのHPはこちらをご覧ください。
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アボカドの橋爪農園
兵庫県のまつのベジフルサポーター
アクティブ野菜ソムリエ
フードライターの坂田理恵でした。