まつのベジタブルガーデン

香川県キラキラ!爽快!感動のアイスプラント

まつのベジフルサポーターレポート

皆様こんにちは。まつのベジフル応援団・野菜ソムリエプロ・ベジフルビューティセルフアドバイザーの川村章子です。

毎日暑い日が続き、この先が思いやられる方も多いのではないでしょうか?十分に水分とミネラルを補給して、夏を乗り越えましょうね。そんな暑い時に涼を感じられるサラダは食事のアクセントにもなるおいしい一品。シャキシャキのレタスや甘くて食欲をそそる真っ赤なトマト、みずみずしいきゅうりはサラダの定番です。でも、今回は脇役ながらも料理をぐっと引き立ててくれるアイスプラントについてお伝えします。

先日、アイスプラントの研究・販売をされている株式会社プランテ(香川県木田郡三木町)を訪ねました。同社は香川大学農学部発のベンチャー企業で、多肉植物のようなアイスプラントは従来の品種のほか、香川大学で開発されたアイスプラントの新品種や、ビーツのベビーリーフ、スイスチャード、国内産では珍しいモリンガやシーアスパラガス、オイスターリーフ、など、国内外の高機能で栄養価の高い野菜の開発・販売を行っています。

香川大学農学部の東江(あがりえ)栄教授のご指導のもと、契約農家さんによって栽培される野菜と、教授と株式会社プランテの福崎詩織さんたちによって試験栽培される野菜があり、私は教授とハウス内にあるアイスプラントを中心に見学させていただきました。
東江教授は故郷の沖縄に存在する野菜や、まだ一般的でない野菜の研究に取り組まれており、特にアメリカで塩生植物のアイスプラントの研究を熱心に行われました。

初めて口にすると衝撃的で、野菜とは思えない塩味のアイスプラント。見た目は多肉植物で、食べれるのか躊躇してしまう人も多いのではないでしょうか?「バラフ」「プッチーナ」「ソルトリーフ」などの名称で販売されています。

アイスプラントは南アフリカ原産のハマミズナ科メセンブリアンテマ属(またはツルナ科マツバギク科)の植物で、乾燥に強く耐塩性が高い塩生植物の一種。日本では、実験材料として80年代から大学などで使われていましたが、東江教授が佐賀大学農学部准教授の頃(1999年)、有明海沿岸の塩害対策として、土壌に含まれる塩化ナトリウムを吸収する研究が始まりました。その2年後にはアイスプラントが野菜として利用できることが判明し、佐賀県の特産物として、地域農業の活性化のために栽培・販売がスタート。東江教授は「日本にアイスプラントを広めた方」の一人で、最近では新しい品種も開発されています。

キラキラの水滴がついているようなアイスプラントは、フランス料理では高級食材の一つとされています。かじると「しょっぱい!」と思わず口にしてしまうほどの塩味とサクサクの食感は、まさにアイスプラントならではの味わい。朝に収穫したものは「しょっぱい」より「すっぱい」のが特徴だそう。その理由は、アイスプラントが夜のうちにリンゴ酸をためる性質があるので、朝は酸味が強い味になるそうです。クエン酸も多く含まれるので、疲労回復効果が得られます。

そのほか、脂肪肝を抑えるイノシトールや血糖値を下げるピニトール、プロリンという脂肪燃焼アミノ酸、コラーゲンの生成・修復の効果が期待できる物質や抗酸化酵素も多く含むため、栄養価が高い野菜と言われています。

さて、アイスプラントの花びらは繊維質で水草のような特徴ある形をしています。

種はこんなに小さいもので、種を採るのは気の遠くなるような作業です。


サラダにはもちろん、てんぷらや和えものにもぴったりです。

夏にはやっぱりそうめんにのせて食べたいですね。

また、いつものタルタルソースにアイスプラントを加えて、ヘルシーにしてみては?

それから、アイスプラントのほかにも、興味深い野菜が多くあります。


こちらはシーアスパラガス。アイスプラント同様、ビタミン・ミネラルが豊富、塩味が特徴の植物ですが、アイスプラントのような酸味がなく、高級食材のひとつです。鉄分やカルシウムなども含みます。

「奇跡の木」や「薬箱の木」、「長命草」ともよばれるモリンガは、インドの伝承医学であるアーユルヴェーダでも使われたり、国連が推奨している高機能食材の一つで、日本での栽培は沖縄や熊本など平均気温の高い地域で増えてきました。根はピリッとワサビのような刺激があり、葉はサラダで食べられるような柔らかさで食べやすいのが特徴です。ビタミンやミネラルが非常に多く含まれ、栄養価の高い野菜です。

このようないつもとちょっと変わった野菜を添えて、それぞれの味を楽しみながら、野菜の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか?

まつのベジフル応援団・野菜ソムリエプロ・ベジフルビューティセルフアドバイザーの川村章子でした。

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