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こんにちは。山梨県のまつのベジフルサポーター・野菜ソムリエプロ・フードツーリズムマイスターの村上由実です。
フルーツ王国山梨は現在、桃はもちろん、すもも、ぶどう、梨などなど、1年で最も果物が多く出回る時期。その一方で、生産量はあまり多くないものの、じわじわとその地位を確立しつつある「白州名水すいか」の産地を訪問しました。
山梨県北杜市白州町にある寿風土ファームさんは、小林ひとみ代表とご主人の栄一さんが営む農園。栄一さんは自称「すいかばか」を公言し、旗まで作ってしまいました。お2人は日本名水百選に選ばれている白州・尾白川の水で10種類以上のすいかを育てています。
店内をのぞくと、すいかがたくさん。
形も色も様々です。
寿風土ファームさんのすいかは全てオリジナル。長年の経験を活かし、花粉コントロールのみで育てています。主に7月に収穫するのが「セレブシリーズ」と名付けられた4品種。どの品種を食べるにもオススメの時間帯があり、栄一さんはシチュエーション別に分かりやすく説明してくれます。
まずは「ブラックレモン」。外観はダークグリーンに黒のゼブラ模様。
果肉はレモン色で肉質がしっかりしています。こちらはモーニングスイカとして、夏の朝の目覚めと共に味わってほしいとのこと。
次に「甘光セレブ」。外観は明るい黄色。
果肉は赤色で、糖度と食感のバランスが良いすいか。これは昼食時のデザートとして。
次に「名水セレブ」。外観は一般的によく見かけるすいかですね。
果肉は赤できめが細かく、しっかりした肉質。そして糖度も高い。セレブのために作った品種ということでこの名前にしました。これはティータイムにオススメです。
そして4つ目「山吹セレブ」。「京都和食懐石料理のシメに1日の疲れをいやしてくれるデザート」をイメージしているすいかです。実はこれが今回私が1番衝撃を受けた品種。
切ってみると中はオレンジ色。これまで食べたことのあるものはほとんどが赤。たまに黄色も見かけますが、これは紛れもなくオレンジ、いや、その名の通り「山吹色」というのが正解ですね。
果肉は柔らかめで、柑橘のような爽やかがあります。
これは「塩をかけて食べて!」という栄一さんの言葉に従い、塩をかけていただきました。でも実は私、塩をかけるのが苦手。そこで「じゃ食べ比べてみろし!」と、特別にもう1切れ準備してくださいました。今度は塩をかけずにいただきましたが…自称「すいかばか」栄一さんの助言は間違っていなかった!塩は爽やかな甘さを引き立てる重要な役割を果たしてくれていました。
そして、この日は幸運なことに、8月に出回る品種も食べることができました。その名も「戦水甘ゼブラ」。色は一般的によく見かけるタイプですが、形が特徴的です。
果肉は赤くて、見た目はこれまで紹介したものに比べると少し地味ですが、甘みは抜群で、すいか好きには最高の一品。こちらは水分が多く、夜寝る前に食べるのが良いのだそう。寝苦しい夜は汗をたくさんかきますからね。
朝・昼・おやつ・夕食後・寝る前で、終日すいか三昧なんて、夢のようですね。しかし栄一さんは「10時のおやつで食べるすいかがないから、今作っているんだよ」と。まだ収量が少なく、名前もないすいか。こちらも試食させていただきました。
果肉がしっかりとして甘みもあります。しかし、皮は緑で見た目はよく見かけるものと同じ。でも「地味なすいかこそ、味で勝負なんだ」と語る栄一さん。私が訪問した日は販売はなく、味見だけ。運が良ければ店頭に並んでいるそうです。
食べ比べを終えた私は、大切なすいかが育つ畑を見せていただくことに。その様子は後編でご紹介しますね。
山梨県のまつのベジフルサポーター・野菜ソムリエプロ・フードツーリズムマイスターの村上由実でした。