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和歌山県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロの阪口理紗です。
和歌山県には美味しい海の幸や山の幸がありますが、歴史ある日本の文化遺産や歴史に名を残す偉人ゆかりの地も多く残っています。高野山もその一つですが、高野山の表参道である九度山町は戦国武将の真田幸村が14年間過ごした場所でもあります。
今回は、その和歌山県伊都郡九度山町にある「株式会社三ツ星ファーム」を訪問しました。
三ツ星ファームは、アメリカで始まり30年以上の歴史を持つNFT方式という画期的な農法を用いて、葉物野菜を栽培しています。養液を一元管理できる1本ずつのチャンネル栽培で、必要時に必要量の水分・栄養分の摂取を可能にしています。洗浄や消毒も容易なので、ハウス内は常に清潔な状態を保てます。
また、植物由来で育った乳酸菌を使った水耕栽培を研究しています。動物性乳酸菌と異なり、死滅せず摂取することが可能な植物由来の乳酸菌。相乗効果を生み出す複数の菌をバランス良く配合することで、現在のシリーズ優菜(ゆうさい)のさらなる可能性を見出すため日々研究に努めています。今年の夏前には「美人優菜」として商品化される予定です。
また、LEDライトなどの人口光を使わないのも特徴。燦々と降り注ぐ太陽光をたっぷり浴びさせ、高野山の地下水で栽培された野菜は、栽培期間中は農薬不使用で本来の旨み成分をたっぷり含んだ高栄養なものばかりです。主にロメインレタス、グリーンレタス、ルビーレタス、グリーンオークなどの野菜を作っています。
こちらは営業の林 佑樹さんです。
「この土地で水耕栽培を初めて丸4年、温度・湿度・水質管理など野菜にとって過ごしやすい環境作りが一番難しい」と語ります。
まずは一粒一粒丁寧に手作業で種を蒔き、発芽したものを専用の容器に移していきます。
こんなに小さな芽が冬場でも20日間ほどでぐんと成長します。
苗の成長に合わせ、やはり手作業でちょうど良いサイズのチャンネルへ移します。「人間も満員電車の中では苦しいですよね。サイズに合った広さへと移してあげるんです」と林さん。また、「自分が休みの日になるとレタスのご機嫌が悪くなり管理調節が必要になるので、レタスたちも寂しいのでしょうかね」と微笑む林さんの言葉に、レタスへの愛情を感じました。
こうして成長に合わせて全て手作業で三段階に分け、冬なら2〜3ヶ月、夏なら1ヶ月半で収穫できるまでに成長します。
見てください!この立派な根っこ!!このしっかりとした根が高野山の地下水を適度に吸い上げ、高栄養で旨味のあるレタスになるのです。
ルビーレタスはみずみずしいだけではなく、彩りが鮮やかで料理に添えると映えますね。
ロメインレタスは他のレタスより肉厚でシャキシャキした食感が特徴です。
左から「ロメインレタス」「グリーンオーク」「フリルレタス」。
林さんオススメの食べ方は「ロメインレタスのしゃぶしゃぶ」だそう。
加熱してもシャキシャキした歯ごたえは健在で、食感を楽しみながら野菜をたっぷり食べられて美味しかったです。
柔らかく苦みが少ない「グリーンオーク」はたまごサンドに挟み込みました。
弾力がありシャキッとした歯ごたえが楽しめる開発中のフリルレタスはトーストしたパンにベーコンや目玉焼きをトッピング。
どの野菜も色、ツヤ、ハリが良く、味も美味しい!三ツ星級の美味しさでした!
現在は京阪神のホテルや飲食店への出荷がメインですが、今年4月には子供向けの収穫体験を計画していて、一般の方も購入できるよう直売所を併設する予定。
「自然の力と人の手を使って大事に育てることが、三ツ星級の水耕栽培野菜を育てる秘訣」だそう。三ツ星ファームの今後がとっても楽しみです。
和歌山県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロの阪口理紗でした。