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山梨県門外不出?!早川町の「茂倉うり」

まつのベジフルサポーターレポート

こんにちは。
山梨県のまつのベジフルサポーター
ジュニア野菜ソムリエ・パンアドバイザーの村上由実です。

今回は、山梨県南西部にある人口1,000人余りの小さな町、早川町の茂倉地区に100年以上前から伝わる「茂倉うり」をご紹介します。

早川町は、山梨県の南西部にあり、「世界最古の旅館」として平成23年2月にギネス認定を受けている西暦705年創業の西山温泉「慶雲館」がありますので、温泉好きな人なら、1度は耳にしたことがある町かもしれません。

そんな早川町の小さな集落、茂倉(もぐら)地区は、標高800メートルの南アルプスの麓に位置しています。

今回ご紹介する「茂倉うり」は茂倉地区で自家採種しながら100年以上前から栽培されてきました。
以前は、茂倉地区でしか栽培されておらず、お隣の新倉(あらくら)集落に住んでいる人でも、存在すら知らなかった、ともいわれています。
しかし、最近はその種を絶やさぬよう、おばあちゃんたちが茂倉地区以外でも栽培を始めたとのこと。

「茂倉うり」があるとの噂を耳にし、立ち寄ったのは地元の農産物や漬物を売る店「おばあちゃんたちの店」。

店に入ってみると、おばあちゃん、ではなく若い女の子が迎えてくれました。(笑)

店内を見渡すと、残念ながら「茂倉うり」はありません。
ダメもとで
「茂倉うりはありますか?」
と聞いてみたところ、
「ここにはありませんが、
畑にはあるので採ってきますよ」
と笑顔で言ってくれました。

これはチャンス!と思い、同行させていただくことに!

畑に入ると雑草だらけ・・・
お姉さんは、申し訳なさそうにしていましたが、自然農法ですから当然のことです。

雑草の中を進んでいくと、早速ずんぐり太くて黄色い「茂倉うり」を発見!

小さいものは緑色で、胡瓜に似たような感じですが、

成長すると黄色(というより黄土色?)になります。

皮は食べることもできるそうですが、硬いので、むいて食べることをすすめてくれました。

早速家に帰り、収穫したばかりの「茂倉うり」の皮をむいてみると、なんと瑞々しい!

切ってみると淡い緑色で、メロンのような種が詰まり、胡瓜というより冬瓜のような感じでしょうか。

食べてみると、胡瓜ほど青臭くなく、シャキシャキして甘味を感じます。

地元の人は冷や汁にして食べることが多いと聞いたので、早速作ってみました。

冷やしただし汁に味噌を入れ、千切りの「茂倉うり」と、大葉やゴマを加えるだけ。
宮崎県のそれとは少し違いますが、火を使わずにできる冷や汁は、暑さが続く山梨で食べるのにピッタリの1品です。

そして、奥にあるのは酢味噌和え。
早川町に住む伯母がすすめてくれた食べ方です。
和えてから少し時間が経っていますが、シャキシャキ感がばっちり残っています

続いて、「茂倉うり」の豚肉巻き。

切って種を取った「茂倉うり」を豚肉で巻いて焼き、今が旬の桃と醤油で作ったソースをかけていただきました。

味にクセがない「茂倉うり」はどんなお料理にも合いそうな万能野菜だな、と感じました。 

100年以上食べ続けられている「茂倉うり」。
暑い夏限定のお楽しみです!
これからもずっと続いていってほしいと強く感じた1日でした。

山梨県のまつのベジフルサポーター
ジュニア野菜ソムリエ・パンアドバイザーの村上由実でした。

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