まつのベジタブルガーデン

山梨県リスタート!雪害の教訓を活かして「いちご園 藤田」

まつのベジフルサポーターレポート

山梨県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエ
フリー編集者&ライター

藤原恵里です。

今回は山梨県甲府市から旬を迎えたイチゴをご紹介致します。
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昨年2月、山梨県が記録的大雪に見舞われ甚大な農業被害が出たことは、まだ記憶に新しいと思います。あれから今日で丸一年、私もあの時は数日間自宅から出られず、不安でいっぱいでした。一晩で150cm以上の雪が積もり、翌朝、玄関のドアを開けた時のあの愕然とした気持ち、なおも降り続く雪への恐怖心は、今も鮮明に思い出すことができます。

そんな記録的大雪は、甲府市小曲町にあるたくさんの観光イチゴ園にも、大きな被害を与えました。私が昨年訪れた【いちご園 藤田】さんの被害の様子は以前、書かせていただきました。

大雪の被害を乗り越えて…【いちご園 藤田】

昨年は、通常5月末まで行うイチゴ狩りを早く切り上げて、5月6日からハウスを撤去、新しく建て替えたそうです。
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_DSC95409月には新しい苗を植え付けなければならないため、作業は急ピッチで進められました。_DSC9542
_DSC9544その際、昨年までは2段にしていたイチゴ棚も、作業の効率性を考えて1段にしたそうです。_DSC9538
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新設されたハウスの中には、以前と変わらず真っ赤なイチゴが、たっぷり実っていましたこちらの【いちご園 藤田】さん、なんと13種類もの品種を食べ比べることができます。

こちらは章姫。大粒ですが酸味は少なく、スッキリした甘みが特徴。実がつきやすく、たくさん収穫できるそう。

_DSC9512スッキリとした甘み、大粒で形の整ったさがほのか
_DSC9383果形が美しくバラの香りが強い、私のお気に入り品種さちのか

_DSC9395粒がとても大きくて甘さが際立つかなみひめ
_DSC9408ビタミンCの含有量が豊富で抗酸化作用が期待されるおいCベリー
_DSC9414酸味が少なく爽やかな風味。小粒ですが甘みが強いかおり野
_DSC9480こちらもとても大粒。上品な香りのあかしゃのみつこ
_DSC9423桃のように丸く、ぽってりとした形が特徴、あかねっ娘(ももいちご)
_DSC9431ご覧ください。この美しい円錐形!奈良県生まれの品種アスカルビー
_DSC9459 _DSC9490かおり野と比べると、こんなに大きさが違います

甘みと酸味のバランスが調和。こちらも私のお気に入りやよい姫
_DSC9470サラダイチゴと称される、細長く大粒のサンエンジェル。甘みは強くありませんが、シャキッとした食感がサラダにピッタリです。

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かおり野と比べるとこんなに差があります。

今回は残念ながら、とちおとめ紅ほっぺが色づきに時間がかかっているようで、食べられませんでした。でも、11種類のイチゴを味わい、至福のひとときでしたよ〜。

山梨県内ではこうして記録的大雪の被害を乗り越え、多くの生産者さんが再出発を果たしています。しかし、以前と同じように建て替えなければならなかったり、再建のための公的な補助金がいまだ滞っているような状況に、被害の甚大さを改めて痛感し、生産者さんたちはまだまだ大変な状況の中にいらっしゃることを知りました。

倒壊したハウスの撤去は、ほぼ終了しているものの、ハウスの再建を申請しているにもかかわらず、人手不足という問題があり、実際に再建さらえた面積は約3割にとどまっているそうです。(平成27年2月13日付け山梨日日新聞より)

私も一体験者として、あの雪害から学んだ教訓を、しっかりと後世に伝えていかなければならないと改めて強く思います。

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_DSC9483イチゴの可憐な花を眺めながら、この先もずっとずっと藤田さんのイチゴが食べられますように…!!そう願わざるを得ませんでした。

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