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兵庫県日本三大ねぎ「岩津ねぎ」ヌーボー解禁!

まつのベジフルサポーターレポート

兵庫県のまつのベジフルサポーター
アクティブ野菜ソムリエ
フードライターの坂田理恵です。

11月23日、兵庫県朝来市では、「岩津ねぎ」が解禁となりました。ボージョレ・ヌーボーならぬ、ねぎヌーボー(笑) 生産者さんや近隣住民のみなさん、兵庫県民が心待ちにする、ねぎヌーボー。さて、いったいどんな「オネギ」なのでしょうか??
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兵庫県朝来市にある道の駅「但馬のまほろば」では、11月23日(祝)に、岩津ねぎの解禁イベントが開催されました。
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まるでワインのように、新物の出荷が一斉に解禁となり、販売が開始されます。昨年から、解禁日が11月23日に固定され、岩津ねぎの即売会や軽食の販売、イベントなども行われていました。
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実はこの岩津ねぎは、群馬の下仁田ねぎ、福岡・博多の万能ねぎとともに、日本三大ねぎとよばれ、兵庫県のホームページにも、紹介されています。朝来市岩津町で栽培され始めたことから、岩津ねぎの名で親しまれるようになりました。
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昨シーズンになりますが、JAたじま岩津ねぎ部会の井上部会長様をお訪ねして、岩津ねぎの取材をさせていただきました。その時の様子をご紹介しますね。
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兵庫県朝来市周辺の但馬エリアは、降雪量の多い地域で、岩津ねぎの栽培には、雪除けネットを使用します。江戸時代末期、岩津ねぎは生野銀山で働く人々の冬の栄養源として食べられていたといい、古くからこの地域で愛され続けてきた品種です。独特の辛味成分、硫化アリルには消化促進や抗菌作用があり、緑色の葉の部分には、ビタミンB群も豊富に含まれています。疲労回復やカラダを温める作用があり、ねぎ内部のとろりとした卵白のような粘り成分には、粘膜を保護する働きも。そしてこの粘り成分のおかげで、氷点下でも凍らず、雪のなかで栽培できるのだそう。
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毎年5月頃に種を蒔きますが、岩津ねぎには厳しいオキテが!商標登録も行われている岩津ねぎ。生産組合で採取した種子だけを使用する決まりになっていて、脈々とその歴史と伝統が守り継がれているのです。芽が出て苗が育つと、6~8月頃までに畑に定植しますが、夏の間は成長せず、暑さにじっと耐え夜の気温が下がる9月頃にようやく少しずつ大きくなります。
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このフォーク、まっすぐですね。収穫する際に、キズがつきにくいように、と井上部会長が独自に考えた「岩津ねぎ専用まっすぐフォーク」なんですよ(笑) とても大切に育てられている「オネギ」なのでした。
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成長に応じて15日に1回程度、合計4回土を寄せて、陽が当たらない部分を確保。土の中に隠れているところが、白くなるのですね。陽に当たる部分は緑色になります。白い部分が約25センチになると、ようやく出荷が始まります。寒さに当たり、緑色の葉が黄色くなるのはおいしくなったサインなのだそう。
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収穫後、水洗いすると劣化してしまうので、風圧で土を飛ばし、布で汚れを取り出荷されます。5月の種蒔きに始まり、3月頃まで収穫は続くので、なんと、10カ月もの長い間、丁寧に育てられているのですね。岩津ねぎは、白い部分だけでなく、緑色の葉もやわらかく、まるごと全部食べられます。生産量に限りがあるため、おもに兵庫県内で消費されますが5年ほど前から、関東方面へも出荷されるようになりました。

11月23日から3月頃までの期間限定出荷で、冬にしか味わえない逸品です。今年の冬は、日本三大ねぎの岩津ねぎをぜひ味わってみてくださいね。

お問い合せはJAたじま和田山営農生活センターへ。
 HP→http://www.ja-tajima.or.jp/

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フードライターの坂田理恵でした。

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