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こんにちは。山形県まつのベジフルサポーター、鐙谷貴子(あぶみやたかこ)です。
やっと春の兆しの山形です。さて雪国の春一番に露地で取れる野菜といえば「在来作物」の紫折菜(むらさきおりな)です。
山形県は在来作物が多くその中でも庄内地域が多いのが特徴です。私は2年前山形大学農学部の市民講座「おしゃべりな畑」で半年間学び「在来作物案内人」を習得しました。
ある地域で世代を超えて栽培者によって種苗の保存が続けられ守られてきた作物のことを「在来作物」といいます。親から子へ、子から孫へと代々にわたり採種の方法、保存方法など地域や個人で受け継がれてきた作物です。自分の代で絶やしてはいけない。先祖代々受け継がれてきたものを家族のため、隣人のために守り続けたいという思いが種に込められている気がします。
また季節感のある食習慣がこの地域にはあります。旬を意識するとその野菜があり、懐かしく、そしてその季節が来ると食べたくなります。冬が長いこの地域で山菜が出るまでの楽しみの野菜のひとつが紫折菜なのです。茎立ち菜で、春先のまだ野菜が取れない時期に野菜不足を解消できる作物として努力が続けられた結果として種をつなぎ残っているという見方もできます。
アブラナ科、紅菜苔属でツケナの一種と言われています。9月上旬に種をまき、霜や寒風そして雪に埋もれ、春の雪解けと共に3月~4月に収穫になる。収穫は手作業で4.5日ごとに伸びたものから収穫するということです。
紫折菜は山形県酒田市古湊(こみなと)という地域で守られています。この古湊は地名からもわかるように、港として役割を果たしたこともあるそう。今は民家と砂地の畑が静かに広がる地域です。
古湊丸果庄内青果組合の組合長の小笠原茂雄さんを尋ねました。
栽培者は皆さんがご高齢のため、収穫が追いつかなくてそのままの状態の畑もありました。もったいないですね。
種取り用菜の目印の棒を立てています。すでに花が咲いていますね。
キラキラ。紫色が鮮やかで茎も太く水みずしいです。
<紫折菜と清見オレンジとクリームチーズ和え>
オレンジの酸味とクリームチーズのコクと紫折菜のほんのりとした苦味が合います。
<時短紫折菜のナムル サクラサクラ>
- 紫折菜は洗って3cm幅に。
- 鍋に水50cc塩少々ごま油大1/2、そして紫折菜を入れて蓋をして2分。上下返して20秒。ザルに空けます。
- 器に盛り付け白ごまをふります。
※紫色素のポリフェノールの茹で汁への流出を防ぐために塩とごま油を少々加えます。このような蒸し茹でがお勧め。
サクラパスタで春を満喫
<豚肉の生姜焼きと紫折菜のソテー>
お肉を焼いた後、折菜を入れてソテーします。さらに色が鮮やかに発色します。
三寒四温のごとく、昨日も今日も寒くまだまだストーブです。それでも野菜にも春の足音が感じられます。
山形県まつのベジフルサポーター、鐙谷貴子でした。