加工する前まで、このような形で保存します。さて…最初の作業は20~25分程、実を茹でます。煮る時間は実の状態によって違い、その見極めが必要。途中かき混ぜながら…
なかなかの力仕事。茹でる事で皮がむける状態に…茹でたものは40℃まで冷まして、雑菌防止のクエン酸を加えて一晩おきます。これをザルにあげ、皮むき機にかけます。この機械は撮影NG。加工技術のヒミツなのだそうです。皮をむいたとんぶりが入ったポリ容器に水を入れ、かき混ぜて皮と実を離し・・・
水を流して皮を取り除き、また水を入れて流し…何度も繰り返します。
再び2回目の皮むき機…そして、2回目の皮の取り除き作業…大変な作業です。ここから更に、ザルにあげ水に漬けて、ゆすりながら皮と異物を取り除きます。
目で見つけた異物は、指で取り除くというアナログな作業。取り除いたホウキグサの茎がコレ。
この作業が腰が痛くなって、一番キツイのだそう。見ているだけで大変さがわかります。キレイになったとんぶりは、網袋に入れて20分程水切りし
重石をのせて更に8時間以上水切り…
最後に再び機械にかけて、更に皮と異物を取り除きます。それをようやくパッキングして出荷。
煮る事からパッキングまで、なんと3日かかります。最終日は朝8時半からパッキングする為、早朝5時からの加工作業。真冬も暖房がない中で…過酷な仕事です。後継者不足が課題でしたが、現在2人の若者が作業に参加しているのだそう。伝統野菜であるとんぶりを、次世代に引き継ぐため頑張っています。一通り工程を見せていただいた後、オススメのレシピでとんぶりをごちそうになりました。まずは、しょうが醤油で…ご説明いただいた本間さんイチオシ。
とにかくプチプチ感がたまりません。そして、大根おろしと醤油
最後はカニカマ、キュウリと一緒に青ジソドレッシングで和えたもの
この食感を楽しむためには、生食が一番。とんぶりが生の状態で加工されるのは、10月から3月まで。それ以外の期間は、真空パックして出荷されます。生のプリプリした状態で、是非食べていただきたい。キャビア顔負けの美味しさ。とんぶりは緑黄色野菜に分類され、βーカロテン、食物繊維などが豊富です。また「サポニン」という成分は血糖値の上昇を抑制するため、糖尿病予防に効果が期待できるとされています。そして、アルコールの吸収を抑える効果も。嬉しい効能がたくさんある優秀な野菜なのです。小さい1粒にパワーがいっぱい。皆さんに是非食べていただきたい。今回は、秋田自慢の食材・・・とんぶりをご紹介しました。