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こんにちは。山梨県のまつのベジフルサポーター・野菜ソムリエプロ・フードツーリズムマイスターの村上由実です。
山梨県の郷土料理というと、真っ先に「ほうとう」が浮かぶ人が多いと思いますが、今回は山梨県富士吉田市を中心に食されている「吉田のうどん」についてご紹介します。
富士吉田市は山梨県の南東部にあり、日本一の標高3,776メートルの富士山の北麓に位置する人口5万人程の市。株式会社まつのの松野貞文社長の出身地であり、松野社長は「富士吉田ふるさと応援団」のひとりでもあります。今ではまつの幸せフルーツボックスなどが富士吉田市のふるさと納税の返礼品にも採用され、ご好評をいただいています。
そんな松野社長にとって特別な場所である富士吉田市。皆さま、この地に伝わる郷土料理「吉田のうどん」をご存知でしょうか?2007年農林水産省が各地に伝わるふるさとの味の中から選定した農山漁村の郷土料理百選に、山梨県から「ほうとう」と共に選ばれています。
山梨県の大半は山地。水はけがよく昼夜の気温差が大きいため、果樹の栽培には適している一方、稲作には適していませんでした。このため、今回ご紹介する吉田のうどんの他にも、ほうとうや大月市の「おつけだんご」など、小麦粉を使った粉食文化が根付いたとされています。特に富士吉田市周辺は標高が高く、気温が低め。その上、富士山の溶岩流や火山灰土の地質のため稲作には向かず、大麦・小麦・とうもろこしなどの雑穀類の栽培や、女性が中心の養蚕と機織りが主要産業でした。そこで、手の空いている男性が女性に代わってうどんを打ち、昼食にしていたとも言われています。
吉田のうどんが食べられるお店は、富士吉田市内だけで60軒以上あります。自宅で営業しているところも多く、居間や客間など、親戚の家でうどんを食べているような不思議な体験ができます。周辺観光施設には市内のうどん店情報とマップを掲載した吉田のうどんマップが設置されています。吉田のうどんPRキャラクター「吉田のうどんぶりちゃん」の写真も載っています。
毎年冬には「吉田のうどんスタンプラリー」企画が開催されたり、うどんマップ掲載のお店全店を制覇した人に「吉田のうどんマイスター認定書」を授与したり。吉田のうどんは、富士吉田市観光時に欠かせない存在となっています。
「吉田うどん」と呼ばれることもありますが、地元では「吉田のうどん」が通称です。自家製麺を出すお店が多く、麺はコシが強くて太めなのが最大の特徴。つゆは味噌と醤油のブレンドが主流ですが、それぞれのお店でオリジナルの味を提供しています。また「温」・「冷」選べるお店もあります。具材もお店ごとに様々ですが、茹でたキャベツは定番。その他はお肉や人参、葱、わかめ、油揚げ、きんぴらごぼうなどが添えられ、お肉は馬肉を使うところも多いです。
今回私は道の駅富士吉田の軽食コーナーで「肉わかめうどん」をいただくことにしました。
麺はコシのある適度な太さのもちもち麺。
つゆは、味噌と醤油のブレンド。
付け合わせ具材は、葱・キャベツ・わかめ・馬肉。無料の天かすは好きなだけトッピングできます。
そして、忘れてはならないのが「すりだね」と言われる薬味。ゴマや山椒・唐辛子などを使って辛みはありますが、独特の風味があり、少量で味に変化をもたらす優れもの。これも各店舗でオリジナルの配合になっています。
ここでは「吉田のうどんぶりちゃん」どんぶりを使っており、ネットショップで販売されています。
お茶を入れる富士山型カップもネットショップで購入できます。
うどんに満足した私は、道の駅富士吉田内にある別の施設を覗いてみることに。
まずは物産館へ。地酒やミネラルウォーターなどの特産品が並んでおり、吉田のうどん加工品もいくつか。人気店桜井うどん監修「吉田のうどんつゆ」も発見!
麺コーナーには吉田のうどんとほうとうがたくさん並んでおり…
ついつい、私はキャラメルとカップ麺、そして生うどんを買ってしまいました。
次に「直売所」へ。
山梨県産野菜はもちろん、お隣静岡県のものありました。どちらのキャベツを購入したかは、ご想像にお任せしますね。
それから、富士吉田市産の「冬菜(ふゆな)」。手書きPOPに書かれた「旬」という文字に野菜ソムリエ心はワクワク。
せっかくなので1束購入です。
吉田のうどんはお店で食べるとどうしても野菜が不足しがちですが、我が家ではこんな感じにしました。
緑色は冬菜です。茹でキャベツは外せませんね。キャベツに含まれるビタミンU(キャベジン)は消化を助ける働きが期待できますので、コシのある硬めの麺と一緒に食べることは有効と言えそうです。
そして、カップ麺はこんな感じ。インスタントで特徴的な麺の再現は少し難しいようですが、定番のキャベツはきっちり確認できました。そしてスープは味噌と醤油の両方を感じられる仕上がりになっていました。
こちらはうどんマップにも掲載されているあらきうどんの人気ナンバーワンメニュー「あらきうどん」に名物の「ちく天」ことちくわの天ぷらと揚げ餅をトッピングした「全部のせ」です。もちろんキャベツも乗っていますよ。
まだまだご紹介したいお店はたくさんありますが、今回はここまで。気になる人はぜひ吉田のうどんマップを見てくださいね。
また、山梨県内スーパーの麺コーナーには吉田のうどんが並んでおり、富士吉田市に行かなくても手に入れることができます。全国的な知名度ではほうとうに次ぐ存在かもしれませんが、広く県民に愛される存在であることは間違いありません。
ちなみに、今年、富士吉田市は地元メディアとタッグを組んで、移住促進事業「ガチ婚!ガチ移住!@富士吉田」にも取り組みます。ぜひ一度富士吉田市にお越しいただき、現地で山梨県を代表する郷土料理「吉田のうどん」を味わってみませんか。
●道の駅富士吉田
403-0006 山梨県富士吉田市新屋1936-6
TEL0555-21-1225
ホームページ:http://fujiyoshida.net/spot/180
ネットショップ:http://www.fujiyoshida-omiyage.com/
山梨県のまつのベジフルサポーター・野菜ソムリエプロ・フードツーリズムマイスターの村上由実でした。