まつのベジタブルガーデン

京都府年末年始の風物詩「かぼちゃ炊き」と「大福梅」

伝統野菜・食文化
こんにちは。
京都府まつのベジフルサポーターのシニア野菜ソムリエ・管理栄養士の中本絵里です。
今年も残りわずか、皆様は年末年始をどのようにお過ごしでしょうか?
今回は12月23日におこなわれた京都市の【矢田寺(やたでら)】 のかぼちゃ炊きのご紹介です。
なんきん1
矢田寺お参り
矢田寺のある寺町専門店会商店街は、京都市役所の前にあり様々な専門店とともに本能寺、天性寺、矢田寺と3つのお寺が鎮座しています。
落ち着いた商店街の雰囲気に溶け込み違和感を感じさせないお寺です。
矢田寺周辺
矢田寺では、かぼちゃ炊きに向け大きなかぼちゃが5つ奉納されていました。
矢田寺2
法要
朝10時より法要が行われ参拝者は大きなかぼちゃをなでて無病息災を祈ります。
なんきん2
実は、参拝者が撞く鐘は、東山区の珍皇寺の【迎え鐘】に対し【送り鐘】と呼ばれます。
お盆に迎えた精霊を送るために8月16日に【送り鐘】を撞きお盆は締めくくられるというこちらは夏の風物詩として有名です。
送り鐘
かぼちゃとお茶は無料でふるまわれ持ち帰り用のかぼちゃ(有料)も用意されています。
なんきん3
かぼちゃの甘味をしっかりと楽しめる上品な味付けでとても美味しくいただきました。
なんきん4
矢田寺の【かぼちゃ炊き】は師走の行事として多くの参拝者が集まり商店街には長い行列が続きます。
行列
今年で31回目、京都では比較的新しい行事ですが年末の風物詩として定着しています。
奈良矢田山金剛山寺(矢田寺)の別院として、延暦十五年に創建されたと伝わる矢田寺の本尊は地蔵菩薩です。
開山の満慶上人が地獄で出会った地蔵の姿を彫らせたと伝え、地獄で人々を救うということから代受苦地蔵ともよばれ、地獄から罪人を救う様子が描かれた絵馬で有名です。
地獄絵馬
また、絵馬とは雰囲気の全く異なる優しいお顔のぬいぐるみのお地蔵さまも奉納されており、年末のせわしない気持ちをほっこりさせてくれました。じぞう
さて、年末の風物詩として忘れてはならないのが北野天満宮の【大福梅】。

北野天満宮
北野天満宮の境内梅園にて採取し調製された「大福梅」が、正月準備を始める12月13日の事始めより授与されます。
おおふく3
村上天皇の時代(951年)疫病が流行し天皇が梅入りのお茶を飲み治癒したため毎年元旦に飲むようになったと伝えられていて、その習慣が広まったとされています。
王が服したため【王服】と称されましたが縁起の良い【大福】の字があてられました。

【大福梅】は、元日の朝にお茶または白湯に入れていただきます。

東山の六波羅蜜寺でも、無病息災の【皇服茶】が伝承されており正月三が日の間、小梅干と結昆布の入った【皇服茶】が授与されます。

市内のお茶専門店でも小梅干と結昆布の入った【大福茶】が販売されます。
おおふく2

スーパーでも結昆布や小梅干しが売場に並びますので、身近にある食材でできる【大福茶】を家族の健康を祈り今年のお正月にいただいてみてはいかがでしょうか?

うめ
すでに、北野天満宮の梅の蕾が大きくなっていました。
2月初旬に梅苑が公開されます。

京野菜は、気温が寒くなるほど美味しくなります。
是非、冬の京都へお越しください。

寺町専門店会商店街
北野天満宮
六波羅蜜寺

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