そう、答えはネズミ
こちらは長野県坂城町の特産
ねずみ大根です
こんな風に並べると、2匹のネズミが
追いかけっこしているよう…
ねずみ大根と呼ばれる所以は、
まさにご覧の通り
ぽってりとした下膨れの形と
しっぽのように長い根が
ネズミをイメージさせるから。
このねずみ大根は
江戸時代から栽培されていたという
長野県坂城町の伝統野菜。
独特の強い辛みが特徴の地大根で、
坂城町中之条地区で
栽培されていたことから
地元では「なかんじょ大根」と
呼ばれているそうです。
肉質は緻密で硬めなので
漬け物に用いることが多いのですが、
地元ではこのねずみ大根を使った
郷土料理が存在します
その名も…おしぼりうどん
すりおろしたねずみ大根の絞り汁を
つけ汁として利用したうどんで、
大根おろしをギュッと絞ることから
その名が付いたといわれています。
今回、花州苑八重という食事処で
おしぼりうどんをいただきました
花州苑八重では自家栽培の
ねずみ大根を料理に使っています。
今年は9月に急激な気温の低下があり、
サイズが小さくなってしまったようですが
大根の質や味わいは例年通り。
食べ方に書いてある通り、
まずは絞り汁を抹茶茶碗に入れて
一口すすってみると…
うわーっ 辛いっっ
ねずみ大根大根特有の
ピリッとした強い辛みが
口いっぱいに広がります
この絞り汁に味噌を溶くと、
辛みがマイルドになり、
食べやすくなるから不思議…
味噌を溶いた絞り汁にうどんをつけて
豪快に勢いよくすすりましょう
コシのある手打ちうどんに、
ねずみ大根特有の辛みと
味噌の風味が加わって
なんだかクセになる一品
辛さの中に感じられる
ねずみ大根のほのかな甘み…
地元の方言では「あまもっくら」と
表現するそうですが、
まさに「あまもっくら」な味わいを
存分に堪能できます。
薬味にはクルミが添えられていて
うどんと一緒に噛むと、
違った味わいになるのも面白い
ちなみに、手打ち蕎麦と合わせる
おしぼりそばもあるそうです
長野県坂城町では町内の9店舗で
おしぼりうどんを提供したり、
毎年収穫祭を開催したり、
ねずみ大根のキャラクターをつくって
「ねずこん」グッズを販売するなど、
町ぐるみでPRに取り組んでいます。
信州名物のおやきはもちろん、
漬け物やドレッシング、
焼酎にも加工されています。
可愛らしい姿のねずみ大根と
新鮮な大根の辛みを
堪能できるおしぼりうどん
信州で大切に受け継がれてきた
伝統の食文化に触れたひとときでした…