皆さまこんにちは。
滋賀県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエ
ベジフルビューティーアドバイザーの
辻川育子です。

みなさん甲賀忍者ってご存知ですか？
滋賀県甲賀市甲南町は甲賀忍者発祥の地。かくれ里として独自の伝統文化が生まれてきた土地です。

その杉谷地区では、江戸時代より栽培されてきた伝統野菜があります。
それが　今回皆様に紹介する「杉谷なすび」です。

杉谷なすびは、丸ナス系の巾着型。表面に巾着のような筋が入るのが特徴です。
直径10センチ程、重さは300～400gにもなります。

見てください！この艶々とした美しさ！「なす」とは言わずに愛情をこめて「なすび」と必ず「び」をつけて呼ばれています。
今回訪問させていただいたのは上杉広盛さんの圃場です。

手間暇かけて、大切に作られています。なすびがピンポン玉くらいの大きさになると、1つずつ枝を紐で吊り下げるように結びます。

なすびの重みで枝が折れてしまわないようにするためです。また、実に葉がすれてしまうと表面に傷がついてしまうので、実の周り特に下の葉を丁寧にはずされます。苗の真ん中の枝は風通しが良いように取り除かれます。どの作業ももちろん手仕事です！
美味しい美しいなすびを作るための愛情が感じられますね。

収穫の最盛期は7月からお盆頃ですが、10月頃まで楽しめるそうです。収穫のサイズはＬサイズで350ｇ程。
上杉さんは、手に乗せて持った感覚でＬサイズＭサイズを判別されます。

これはまだ小さいみたいです。収穫時期になると、一日の成長が大きいので朝夕見回りながら1枝1枝チェックして程よい大きさのものを早朝に収穫されます。
ご夫婦で協力されながら、毎日休みなく見守り育ててられるのです。本当に頭が下がりますね。

水やりや肥料のタイミングは葉が教えてくれるそうです。葉のつや、葉の色で判断されます。なすびの声をしっかり受け止めて育ててられるのですね。

杉谷なすびの食味の特徴は、皮が薄い！肉質は緻密で甘みがある！煮崩れしにくい！などです。

上杉さんの1番のお気に入り料理は、杉谷なすびのステーキ!! だそうです。肉質が緻密でしっかりとしていて
脂を吸い過ぎないので、ジューシーで美味しいのがわかります。

私もお料理してみました。
我が家でなすびといえばこれ！という息子が小さいころから大好きな
●杉谷なすびの干しエビ入り和風餡かけ

干しエビが入っているのがポイントです！薬味も添えて、さっぱりと。温でも冷でもＯＫです。
素揚げにしたなすびはサラダに入れても、肉みそをかけて食べても美味！
そして、この丸いフォルムと、しっかりした肉質を活かして作ったのが
●杉谷なすび餃子

地味な見た目ですが・・とっても美味しくて家族にも大好評でした。
餃子の皮の代わりに、薄切りにしたなすびで包んでみました。よりヘルシーに仕上がりました。
次は、厚めの輪切りにして、パン粉をつけて揚げてみました。ボリュームがあって、十分にメインになる美味しさです。それをアレンジして作ったのがこちら
●杉谷なすびバーガー

ジューシーでお腹も満足のベジバーガーとなりました。勿論定番のこちらのお料理にもぴったりです。
●杉谷なすびの田楽

肉厚でとろっとろのなすびと田楽みその相性は抜群です。

茄子（なすび）はあまり栄養が無いように思われがちですが、夏の暑いこの季節！身体ののぼせを冷やしてくれるのでぜひ、取り入れていただきたい野菜です。また、食物繊維が豊富で、便秘の解消にもなります。茄子（なすび）の皮に含まれるナスニンというポリフェノールは疲れ目、がん予防にも効果的と言われています。
ほかにも、ナスニンには抗酸化力があり、美肌効果や、老化防止にも効果が期待できます。疲れやすい今の季節にピッタリなんです。

この季節、杉谷地区の伝統野菜には、こんな野菜もあります。
「杉谷とうがらし」

皮が薄く、そのまま食べても甘みがあってサラダでもいただける唐辛子。すこし曲がっているのが特徴です

「杉谷うり」

奈良漬用としても有名で、皮が薄く肉厚なのでシャキシャキとしていてサラダや酢の物、煮物にも美味しい白ウリです。
こちらもやっぱり今の季節に食べてほしい栄養がいっぱい詰まっています。
今が旬の杉谷伝統野菜をぜひお召し上がりくださいね！

こちらの野菜はＪＡグリーン花野果市（はなやかいち）にて購入できます。
遠方の方は、ＪＡこうかへお問い合わせください。

滋賀県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエ
ベジフルビューティーアドバイザーの
辻川育子でした。