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東京都のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、そして「おかやま応援TOKYO隊」隊長の増田智子です。東京出身ですが、岡山県に5年ほど住んでいたことからご縁をいただき、東京に戻った今も岡山県産農産物の応援をしています。
私がまつのベジフルサポーターに就任して初めて書いた記事は岡山県の「黄ニラ」についてでした。
→「岡山県のにっこりいいニラ(2.12)黄ニラをご紹介します」
2月12日は日本記念日協会認定「黄ニラ記念日」。ちょうど2月が黄ニラの旬であること、「2(にっこり)1(いい)2(ニラ)」のごろ合わせからJA全農おかやまがこの日に制定しました。そこで「黄ニラ大使」こと植田輝義さんにご協力いただき、黄ニラを愛する私が提案する「黄ニラが食べたくなる!簡単レシピ」をご紹介します。
(数年前東京で行われたイベント・植田輝義さんと一緒に)
岡山県の黄ニラ生産量は全国の約7割を占めていて、日本一の産地です(岡山県HPより)。
(写真提供:植田輝義様)
黄ニラは特別な品種のニラではなく、一般的な緑色のニラを軟化栽培したもの。日の光を遮り暗いところで育てることで、柔らかく上品な香りの美しい黄ニラになるのです。
(収穫後の黄ニラは少しだけ日光を当ててから出荷。写真提供・植田輝義様)
それでは、早速調理していきましょう!
黄ニラ料理のポイントとしては、シャキシャキの食感とほのかな甘みを楽しむため、火を通しすぎないことが重要。生のままでも香りや辛味が少ないので美味しく食べられますし、火を通すならさっとしゃぶしゃぶする程度、または熱い料理に最後に加えて予熱で火を通す、そんな調理法がおすすめです。
今月はちょうど節分もあったので、恵方巻きに黄ニラを入れてみました。
黄ニラは沸騰したお湯に入れ、10秒もしないうちに引き上げます。さっと湯に泳がせる程度。色が鮮やかになり、麺のように軟らかく箸に引っかかるようになったらすくいあげます。
そして桜でんぶ、卵焼き、椎茸の煮物、キュウリなどと共に巻いていきます。1本の海苔巻きに数本黄ニラを加えるだけで、シャキシャキの食感と独特の甘みが味わえます。
長い黄ニラはこのようにちまき風に結って使うのもいいですね。
黄ニラが主役の「黄ニラ梅巻き」がこちら。
恵方巻同様にさっと湯通しした黄ニラと梅干しをほぐしたものを巻き、涙型に整えてカットしました。
黄ニラ色が黄金色のように美しいですね。錦糸卵のように彩りにも使えます。
続いては洋風に!以前野菜ソムリエコミュニティ岡山のメンバーと共に黄ニラレシピ集作成のお手伝いをした時に提案したのがこちらの「黄ニラカルボナーラ」
(作り方)
1.フライパンにオリーブオイルとベーコンを入れ、弱火でじっくりと炒める。
2.卵、生クリーム、粉チーズを混ぜておく。
3.パスタを熱湯で茹で、目安時間の表示の1~2分前に引きあげ、1に加えてゆで汁少量と共に炒める。
4.ゆで汁の残りでさっとしゃぶしゃぶした黄ニラと2を加えて火を止め、よく混ぜ合わせる。
5.お好みで黒コショウをふってできあがり。
さっと火が通った黄ニラは麺のようにフォークに絡みます。カルボナーラの濃厚な味にも負けず、ほんのりニラの香り、それに旨みと甘みがアクセントになります。一度食べたら癖になること間違いなし!
続いて「黄ニラサラダ+黄ニラドレッシング」
生でも辛味が少なく、香りも上品。シャキシャキの食感を味わえる黄ニラだからこそ!のサラダです。グリーンサラダなどお好きなサラダに食べやすい長さに切った黄ニラをトッピングし、刻んだ黄ニラをたっぷり入れたドレッシングを添えます。
ドレッシングは、オリーブオイル、リンゴ酢、レモン汁、はちみつ、しょうゆを少しと黒コショウを混ぜるだけ。作りたてよりも少し黄ニラがなじんで柔らかくなり、香りが移ってきたころが一層おいしいです。香りも楽しむサラダです。
「黄ニラだんごの豆乳スープ煮」
こちらは黄ニラを鶏肉だんごの中に練りこんでみました。大根、人参、白菜などと一緒にコンソメスープで煮込んで、無調整豆乳を加えます。最後に生の黄ニラをぱらり。
熱々のスープでほんのり火がとおり、ふんわりと優しい黄ニラの香りがします。鶏だんごの中の黄ニラもシャキシャキの食感は残っています。スープ、味噌汁、鍋料理にもピッタリの黄ニラ。中華風やアジアン風の辛い味付けのものにも、おじやなどのやさしい味付けのものにも合いますよ。
最後は和食で!黄ニラ料理の朝ごはん。
まずは我が家の定番!「黄ニラおにぎり」
刻んだ黄ニラと塩昆布を炊き立てのご飯に混ぜて握るだけなのですが、混ぜご飯やお寿司などと違って「おにぎり」というのがうまみがギュッと濃縮して美味しい気がします。ちなみに、ごはんは岡山県玉野市産の無洗米「朝日米」を炊きました。コシヒカリやササニシキ、あきたこまちなどの品種の祖先にあたり、適度な粘りがあって大粒、冷めても硬くなりにくいのでおにぎりやお弁当に向いていますよ。
「黄ニラの味噌汁」
岡山では味噌汁に入れて食べることも多いとのこと。今回はわかめと刻んだ黄ニラを入れてシンプルに。こちらも黄ニラは最後にパラリと入れて余熱でふわっと香るのを楽しみます。味噌もわかめもちろん岡山県産です!
最後は干しあみを入れた「黄ニラ玉子焼き」
黄ニラと卵の相性は抜群!さらに干しあみの旨みもプラスされ、しっとりとやさしい味の玉子焼きになりました。
黄ニラのシャキシャキとした食感と甘み、ほんのりと香るニラ独特の香り、彩りの美しさ。どれも魅力のうちですね。黄ニラは高級中華料理に使われるイメージの方も多いかと思いますが、洋食にも和食にも…あらゆる料理に合わせやすいんです!
東京の新橋にあるアンテナショップでは、黄ニラのほか生鮮品や乾物、調味料なども手に入ります。なかなか岡山県までは遠い…という方は「とっとりおかやま新橋館」を利用してみてはいかがでしょうか?
ところで、昨夏の「平成30年7月豪雨」では、植田さんの畑も大変な被害がでたそうです。黄ニラ畑も覆っていたカバーが流されたり、泥水に埋もれてしまったりしました。
(写真提供:植田輝義様)
共同選果場も川に近いことから水没して屋根しか見えなくなったことも。
(写真提供:植田輝義様)
この状況から復活するには、大変なご苦労があったことでしょう。植田さんは「必ず復活して農作物を作るんだ」と自分に言い聞かせて、気持ちが折れないように心がけていたそうです。昨年11月に行われた「第9回黄ニラふれあい祭り」は、被害に合わなかった畑から集めた黄ニラでなんとか無事開催、大盛況だったとのこと。今は黄ニラ畑も復活し、ほぼ通常通り出荷をしています。
(写真提供:植田輝義様)
兵庫県生まれの植田さん。実は黄ニラ農家に嫁いできたお婿さん。奥様の実家で食べた黄ニラのお味噌汁の美味しさに、黄ニラ農家になることを決意したそうです。「黄ニラは私の人生を変えた野菜。これからもより多くの人に味わってほしいし、たくさん食べて盛り上げてほしいです!」全身黄色のつなぎを着て、黄ニラのPRに奔走すること20年。今ではすっかり岡山県の人気者となった植田さんから熱いメッセージをいただきました。
私も岡山県に住んでいた時、一番初めに気に入った岡山の野菜が「黄ニラ」でした。大好きな黄ニラをこれからも、しっかり食べて、料理して、PRして、応援していきます。今が旬のにっこりいい黄ニラ!美味しく食べて「にっこり」していただけるとうれしいです!そして、岡山県産の野菜・果物を今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
東京都のまつのベジフルサポーター・野菜ソムリエプロ・おかやまTOKYO応援隊隊長の増田智子でした。