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皆様、はじめまして!
沖縄県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエプロ
ジュニア青果物ブランディングマイスターの堀基子と申します。
沖縄伝統の島野菜、亜熱帯ならではのフルーツ、日本一早く収穫期を迎える農産物など、沖縄が誇る野菜・果物について、現地ならではの情報をお伝えしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ひと足お先に梅雨明けを迎え、すでに夏本番の沖縄では、夏野菜のオンパレード!猛暑のあまり、一部の農作物を除き、野菜の種類が少なくなる、なかなか厳しい季節でもあります。そんなとき、強い味方になるのが、今回ご紹介するパパイヤです。
パパイヤといえばトロピカルフルーツという印象ですが、沖縄ではまだ青い未熟果を「青パパヤー」と呼び、野菜として使うのが定番。沖縄がかつて琉球王国だった時代から食されてきたという歴史を持ち、沖縄伝統の島野菜の一つにも数えられています。
今回、取材させていただいたトロピカルファームたまぐすく花野果村は、沖縄本島南部にあり、パパイヤをはじめ、島バナナ、ドラゴンフルーツなど、熱帯果樹の栽培に力を注いでいます。栽培しているパパイヤは、未熟果で野菜としても、熟させてフルーツとしても、おいしいと評判の兼用種である、フルーツタワーと台農2号の2種。
たわわに実った青い果実も、収穫せずに1カ月半ほど待てば全体が黄色に色づき、フルーツとして出荷できるのだとか。
ちなみに、パパイヤには、めしべが退化し、おしべだけの雄花、めしべだけの雌花の他、めしべとおしべを持つ両性花があり、雄花には実がつかず、雌花には大きく丸い実が、両性花には細長い実がつくそうです。
青パパイヤを使った沖縄の家庭料理の定番といえば、「パパヤーイリチー」。イリチーとは炒め煮を意味し、スライサーで千切りにした青パパイヤ、にんじん、にら、きくらげ、ツナや豚肉などと炒め合わせ、かつおだしを加えて火を通します。大根のような食感とクセのない風味は、誰からも愛される優しい味わいです。
また、パパイヤの実をもいだ際、軸から白い液体が出ることから、「母乳の出をよくする」といわれ、出産後の女性には、豚肉などと一緒に煮込んだ汁物を供する習慣があります。パパイヤに含まれるたんぱく質分解酵素パパインには肉を柔らかくする働きがあり、肉とともに煮込むのはとても理にかなった調理法です。また、リラックス効果で注目される天然アミノ酸GABA(ギャバ)も豊富に含まれています。
青パパイヤの料理というと、タイ料理を代表する「ソムタムサラダ」が有名ですが、沖縄の暮らしに根付いた食べ方も、ぜひお試しになってみてくださいね。
最後に、熟したフルーツパパイヤを食べ切れないときは、角切りにして、シークヮーサーやレモン、ライムなどお好みのかんきつ類の果汁をしぼり、ヨーグルトと混ぜてアイスクリームに。パパイヤ特有の香りが和らぎ、苦手な方にも食べやすくなります。
沖縄県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエプロ
ジュニア青果物ブランディングマイスター
堀基子のレポートでした。