まつのベジタブルガーデン

福岡県”競りのかけ引き”が楽しい福岡の地方市場

まつのベジフルサポーターレポート

こんにちは!初の投稿させていただきます。
福岡のまつのベジフルサポーター野菜ソムリエの永利裕子です。どうぞよろしくお願いします。
私は最近まで八百屋で働いていましたので今回は仕入れ先でもあった、福岡県南部筑後地方にある地方市場(浮羽青果)をご紹介します。県内には、3つの中央卸市場と23の地方市場があります。地方市場には規模が小さいからこその特色があるんです・・・。IMG_0121
*旬がよくわかる転送品と言って、他市場から届く商材もあるのですが近隣で契約している生産者や、個人出荷されている地場物が7割程を占めます。なので旬よりも、もっと細かい時どきの野菜や果物に出会えるのです。
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手前に山積みになっているのは漬物に使用される高菜。そのほか、クレソン、せり、セロリ、つくしなど、春を感じるものが揃います。先週は、原木椎茸の出荷量が多くて価格もかなりの安価だったとか。今日は前日の雨の影響もあって全体の出荷量が少ないです。IMG_0108
*少量でも出荷できるから、個性がある。極端ですが、つくし1箱でも出荷OK。それで、せりやクレソンも自生の物が並んでいます。もうしばらくすると、天然のタラの芽やコシアブラも出てくるでしょう。夏は、もちきびやささげ豆など。浮羽は「フルーツの里」と呼ばれ、桃に始まる6月を皮切りに梨(青梨から赤梨まで)や8月中頃からは本場の巨峰が場内を染めます。秋は、自生のアケビや、アケビにそっくりのヌべなど。数回しか見ない、花梨やいくり、杏も。そうそう、秋から冬にかけては、柿1色に染まる時期も長くあり、その様は圧巻です。浮羽は西日本でも有数の富有柿産地なのです。価格も安くて、美味しいですよ!IMG_0117
*競りはかけ引き?規模が小さいとはいえ、売上高は年間12億円の市場で、買受人は登録数で約50人。(買受人とは市場で競りに参加できる権利を持った人のこと)毎日30人程の買受人が競りに参加します。そのほとんどは、福岡市内の八百屋さん。(スーパーや量販店には規模的に合わない)この人数なので、お互いの好みや(店で売りたいものとか確保したい量)クセは承知済。仕入れ量が多いところは通称”ゾロ買い”(全部買い)もあるので、仕入れ担当は何気ない会話から探りを入れ、仮説を立てながら競りに臨んでいるのです。「昨日は雨が降ったけん、ほうれん草が全然売れてないったい!」→今日は買わない??→大口の〇〇番(買受人の番号)が買わないなら量に余裕が出るから安く買えるか??じゃあ、目玉はほうれん草でいくかな?とかそれに、同じ種類の野菜がバラバラに並んでいるので、向こうのクレソンが欲しいけど量が少ないから、もし取れなかったら困るな客注入ってるし→しょうがない、手前でも買っとくかな。とか「誰か買わんと、競りが進まんよ!〇〇番買って!」と買わされるとか。→これは店に帰るとスタッフから「またこんなに買って・・・」とイヤな顔をされるパターン(笑)八百屋は地方市場と、仲卸業者を組み合わせたり産直商材と組み合わせながらその店らしい品揃えをしているんですね。

福岡のまつのベジフルサポーター野菜ソムリエの永利裕子でした。

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