まつのベジタブルガーデン

栃木県手作りでぷりっぷり!「日本一の美味しさ」を目指す鹿沼こんにゃく

まつのベジフルサポーターレポート

皆様、こんにちは。栃木県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエ、ケトジェニックダイエットアドバイザー勉強中の黄千純(ふぁん・ちょんすん)です。

今日は本手作りでぷりっぷり!「日本一美味しい」を目指す鹿沼こんにゃくについてご紹介致します。こんにゃくと言えば、みなさんご存知の通り、全国No.1産地は群馬県!(参照:平成27年産こんにゃくいもの栽培・収穫面積及び収穫量)消費量全国No.1は山形県!ですよね。(参照:まつのベジフルジャーナル)では、なぜ栃木県の鹿沼こんにゃく?なのか…

実は、栃木県鹿沼市では古くから原料のこんにゃく芋にこだわった美味しいこんにゃくが作られています。日本国内でも最高値で取り引きされていると言われるほど、こんにゃくにはこだわっているんですね。皆さんの食卓に日本一美味しいこんにゃくをお届けしたい!と、情熱に燃えているのがこちらの中條玄太郎さんです。

おだやかで優しい中條さんですが、ひとたびこんにゃくのお話になるとぐっと熱く語って下さいます。それもそのはず、中條商店は明治44年創業の長い歴史があり、現在3代目となる世代交代の中で、「真に美味しいこんにゃく」を目指して、在来種のこんにゃく芋を使い、手間隙かけて作っています。

ところで、こんにゃくの原料であるこんにゃく芋、昭和57年頃までは日本全国で在来種を使っていました。この在来種のこんにゃく芋は育つまでに実に3年もの年月がかかります。時間もコストもかかるとたくさんの方に楽しんで頂けないということで、こんにゃくを全国により安定的に供給するためにも、品種改良が急務でした。

そして、少しでも早く収穫できて病気にも強い新品種が開発されました。「はるなくろ」、「あかぎおおだま」、「みょうぎゆたか」など、これらは2年で収穫が可能です。群馬県の3大名山にちなんで名付けられた新品種は、群馬県内だけでなく日本全国の産地に普及しています。

そんな世の中の流れに反し、在来種にこだわる中條さん、「本当に美味しいこんにゃくをたくさんの方に食べて頂きたい」という強い想いを抱いています。

在来種は新種に比べてグルコマンナンの含量が多く、グルコマンナンは水溶性の食物繊維で水に触れると大きく膨張します。食べると胃の中で膨らみ満腹感を与え、さらには便通を改善する効果があります。体の中の余計なものをお掃除して、一緒に体外に出してくれる掃除機のような役割。

中條さん曰く、「このグルコマンナンの含量の多い在来種でこそ、もっちもちでぷりっぷりの弾力がある美味しいこんにゃくが作れる」とのこと。

中條商店内のこんにゃく工場を見せて頂きました。原料のこんにゃく芋に貝殻焼成カルシウムを加えて、弾力を調整しているところです。この作業は毎回人の手によって行われます。気温や湿度によって、粘り気が変わってくるので、見極めがプロの技!


樽に移したものを今度は人の手で優しく撫でて、表面を平らに成型します。ここで押しつぶしてしまうと含んだ空気や弾力が潰されてしまうため、取り扱いは極めて優しく!です。女性の従業員の方の手つきが、まるで赤ちゃんの頭を撫でるように優しく、大切に大切に1つ1つ小分けに丸めていました。この工程こそが機械で大量生産される多くのこんにゃくとは違う点です。やはり、人の手は神!機械には絶対に越えられない壁ですね。

丸められたこんにゃくは今度は四角い型で形を整え、沸騰したお湯で茹でます。この茹で上がったこんにゃくを釜揚げこんにゃくと呼ぶそうです。

釜揚げこんにゃくは、茹でる時に水分をふんだんに含みグンと膨張しています。パン!としたハリの良さや、強く押してもブルン!と跳ね返ってくる感じは、まさにこの茹で上がった瞬間が最高とのこと。中條さんは「ここでしか味わえないこの一瞬を大切にしたい」という想いから、今期よりこんにゃく体験会を行うことを決めました。

私たちにもこの釜揚げこんにゃくを分けて下さいました。最高級の鹿沼こんにゃくの絶頂の瞬間。だしのお風呂に浸かった可愛らしくも存在感のあるこの釜揚げこんにゃくに、私はすっかり魅了されてしまいました。

すべての工程を機械ではなく人の手で行うことで、こんにゃくの中に小さな空気が含まれ、弾力もその日の気温や湿度を見極められます。人の手で優しく大切に扱われたこんにゃくなので、味の染み込みが早い!サッとだし汁につけただけなのに、味がぐんと中まで染み込んでいます。一般的なこんにゃくは、表面がつるっとしていて、包丁で切り込みをいれないと味が染み込みませんが、鹿沼こんにゃくはまったく違います。こんにゃく自体に味があり、ほのかな芋の香りとうっすらとしたこんにゃく独特の苦味が感じられます。柔らかいのにコシがあって、何度噛んでも口の中で元の形に戻ろうとするしぶとさ!顎も鍛えられて、小顔効果も期待できるかも?笑

こんにゃく芋の収穫は11~3月。そのため、本来はその時期にしかこんにゃくは食べられませんでした。今はこんにゃく芋を粉にする技術があるので、こんにゃく粉から作ることができます。中條商店では、11~3月だけは生のこんにゃく芋から作ったこんにゃくを販売しており、それはとても珍しく貴重で、味もさらに美味しいそう。在来種の生こんにゃく芋から作った極上のこんにゃく、11月にまた訪問して味わいたいと思います。

最後に、こんにゃくの4大効果をご紹介。

(1)グルコマンナンで満腹感アップ。
(2)グルコマンナンはコレステロール値を下げる効果あり。
(3)整腸作用のある食物繊維のおかげで便秘解消。
(4)カルシウムが豊富なので、骨粗しょう症予防あり。

皆さまもぜひ一度鹿沼こんにゃくを味わってみてください。身も心もぷりっぷりに満たされること間違いないと思います!

栃木県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエの黄千純でした。

栃木県の記事