私の実家は八ヶ岳南麓の清里高原にある小さな旅館です。地元産の野菜をはじめ、ニジマスの焼き魚やお造りでおもてなしをしております。
旬の食材を使った料理の中でも特にお客様から人気なのが明野町特産「浅尾大根」の切り干しの煮物。
しっかりとした食感と干し大根独特の風味は、まさにご飯が進む一品ですね!
あ、実家の宣伝をしてしまい申し訳ございません(笑)
さて、11月に入って、お客様にも大好評の浅尾ダイコンが今年も収穫期を迎えたので、両親の仕入れに同行し、大根を収穫してきました!
日照時間日本一を誇る明野町、茅ヶ岳の麓に広がる斜面は火山灰が堆積し、キメ細かく肥沃な土壌です。そして、石が少ないので根菜類の栽培に最適。そのため、浅尾(あさお)地区では江戸時代から大根を栽培しており、その良質な大根は【浅尾ダイコン】と呼ばれ、今や山梨県を代表するブランド野菜になっています。
早速、圃場へ行ってみると…
北に八ヶ岳がそびえ、西に南アルプスを望む絶景が楽しめました!
晴天率が高いことから日照時間が日本一長い明野町、畑には太陽の光をたっぷり浴びた元気な大根がいっぱいです。
青首&白首大根が合計1000本もあるそうです。
こちらは、生産者の入戸野邦義さん。80歳近いのにとってもお元気!
奥様の藤子さんと私の母が親交があり、毎年、大根を収穫させていただいてます。今回も大根の抜き方や葉の処理の仕方を教えていただき、早速収穫スタート!
ご覧ください!真っ直ぐにのびた立派な大根!
上に引き抜くと簡単に収穫できるので、とっても気持ちが良い〜。ストレス解消になりそうです(笑)
今回は100本を収穫しました。
ちなみに、この大根は青首総太り『秋の郷』という品種になりますが、品種は問わず、その地域で採れたものを【浅尾ダイコン】と呼んでいます。
ゆっくりと大きくなり、寒さや病気に強く軟らかくて美味しい品種だそう。
こちらは『新理想大根』
漬物用に使われる病気に強い白首大根ですが、ちょっと葉の形や生え方が違いますよね?
【浅尾ダイコン】は、柔らかくてアクが少なく、甘みと辛味のバランスの良さが特徴。私も毎年調理しますが、大根おろしやサラダにしても良いし、長時間じっくり煮込んでも煮崩れることがないのに、口にいれるとほろっと崩れる食感がたまらなく美味しいです。味も染み込みやすくて、やはりおでんや煮物に最適だと実感しています。
これからも美味しい【浅尾ダイコン】を作り続けてほしい…そして、この里山の風景を後世に残してほしいと心から願うばかりです。