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2014年 2月 27日 (木)

ごはん食推進フォーラム〜世界に誇る、私たちの和食〜

by トマトラヴ

ごはん食推進フォーラム〜世界に誇る、私たちの和食〜
フォーラムに参加してまいりました。

フォーラムの中で行われた、東京農業大学名誉教授・
小泉武夫さんの講演についてご報告させていただきます。

和食が世界遺産になった今、私たち日本人が改めて
和食の事を知り、見直さなければならない。

食生活の欧米化に伴い、和食を食べなくなった日本には
医療費の増加、寿命が短くなる等、深刻な事態が広まりつつあります。

これは医療費の増加は経済問題にまで発展する重要な事です。

沖縄県を例に挙げると沖縄=長寿というイメージがあります。
しかし、今や男性の寿命は全国でも30位
女性も3位まで落ちてきています。

逆に増えたのは、肉の消費量
なんと肉の消費量は日本一野菜の消費は全国で最下位
その結果、消化器系の疾患、大腸がんなどが増えている。

日本全体を見ても50年前から比べると
肉の消費量は3.7倍
油の使用量は4倍を超えている。

それまでの日本では、お肉を食べる文化はほとんどなく、
この50年ほどで急激に洋食文化が入ってきて
肉を食べるようになったのですが、遺伝子レベルで考えると、
この50年という期間では到底肉食の体には進化できない。

遺伝子レベルでついていかないので、結果、疾患などにつながっている。
という結果が出ている。

ここでお肉が悪者になるのではなく、
野菜を食べなくなった。という事が重要

昔の和食、材料に使われるもの
(1)根茎
(2)菜
(3)青果 (実になる野菜)
(4)山菜・茸
(5)豆(大豆)
(6)海藻
(7)穀物

これらを使って作られていた和食

材料は全部植物からできています。=和食は究極のベジタリアン食

でも、肉や魚食べないと力でないし、スタミナとれないよ...と思いますが、
(5)の豆=大豆 これがすごいんです。

牛肉に含まれるたんぱく質・・17〜18%
大豆に含まれるたんぱく質・・16〜17%
ほとんど変わらない。

昔、中山道を旅する人達が食べていた究極のスタミナメニュー
1.おにぎり
2.味噌汁・・具は(1)お豆腐(2)叩いた納豆(3)油揚げ が一緒に入ったもの。

大豆=お肉と考えるとこの味噌汁。

もともと味噌が入っているので、肉汁に(1)肉+(2)肉+(3)肉が入った
肉肉づくしのスタミナ満点メニューという事になります。

おまけに、お肉といっても大豆の植物性たんぱく質。
コレステロールは少なく油も少ないので
低カロリーで優秀な組み合わせなのです。

和食を町単位で取り入れ、素晴らしい成果が得られた地域がある。

<高知県南国市>
小中学校では、給食で自分達の食べるお米を自分たちの手で作っている
他にも、地元で採れた野菜を使い、給食に占める地元の野菜率はなんと91%
これを10年間続けたところ

・病気をする子が減った
・成績が上がった
・いじめがなくなった
・ご飯を残さなくなった
という成果が出ている。

この取組、お昼の教室にも特徴があります。
学校の各教室には電気釜が3台設置されていて、11時になると
スイッチが入るようになっている。
お昼近くなると教室全体、学校全体がごはんの炊ける匂いでいっぱいに。
この匂いで
毎日定時にお腹が空くようになる規則正しい食生活を習慣付ける食育
にもつながります。

また、この様な取り組みは単に食生活の改善だけではなく、
地元愛も育まれることが分かっており、
アンケートを取ると地元が好き。と答える子供がとても多い。
和食が地域社会の貢献にも役立つという事が実証されている事例であり、この結果は非常に興味深い。

色々な切り口で和食というものを考える良い機会となりました。
色々な事例を挙げての説明でとても分かりやすく、和食が地域社会の繋がり、
絆を育む事等、とても勉強なりました。
改めて和食の素晴らしさ、ごはんの素晴らしさを実感し、また、
そういうものを古くから継承している日本人であることに幸せを感じるひと時でした。
もっと和食の良さを広められるよう、和食の事を勉強し、
自分もそれをきちんと次の世代に伝えられる人間になりたいと思いました。
ありがとうございました。

やっぱり和食は最高です!


そして..フォーラムでは、実際に和食の試食もありました。

一汁三菜
ごはんに汁物1品、おかず3品(主菜1+副菜2品)
(和食の基本とされるものですね。)

それを今回、分とく山の野崎洋光さんが朝食メニューとして
考案頂いたものを 実際に試食。これが朝食?というくらい豪華なラインナップで、
普段の自分朝食を反省しなければ...と思いました。

ご飯はピカピカの白米(つや姫)

汁もの
トマト玉葱味噌汁
しっかりと出汁をとったお味噌汁に玉葱の甘みとトマトの酸味。
また、トマトにはうま味成分のイノシン酸(鰹節のうま味成分)
グルタミン酸(昆布のうまみ成分)も含まれるので、
お味噌汁にもとっても合います。

主菜

鰆の淡煮

作り方のポイントは、魚を煮ない。
魚は煮過ぎるとまずくなるので、煮ない。
という、目から鱗のお料理ポイントいただきました。

副菜
筍木の芽揚げ

筍は火をかけずにあく抜きがしてあり、歯ごたえがしっかりとあり、驚き。
これも勉強になりました。

人参のきんぴら

ヨーグルト味噌漬け


どれも白いご飯がとても引き立つ味付け。
「ごはんて美味しいなー。」と素直に入ってくるお料理の数々でした。

また、ご飯を食べるときに言う「いただきます」という言葉
世界中の国をみても、食事の前に、自分たちの神様や家族に感謝
することはあっても、 目の前の料理、材料に対して(命を)いただきます
と感謝するのは日本人だけ
こういう心、今後も大事に継承していかなければならないことだと思いました。
日本の文化、和食にどっぷりつかった一日でした。
ごちそうさまでした。



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